カローラも変わる必要がある! 「スポーティでカッコいい」を形にしたデザイン担当を直撃取材【ジャパンモビリティショー2025】 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■トヨタがジャパンモビリティショーにて「COROLLA CONCEPT」を展示

■さまざまなパワーソースを想定してデザインされている

■新型カローラとして成立するようにデザインが煮詰められている

未来のカローラがやってきた!

「TO YOU」をブーステーマにしたトヨタでは、歴史を感じさせる名車から最新のコンセプトカーまで、じつに幅広い展示が行われましたが、そのなかでも大きく注目されていたのが「COROLLA CONCEPT」です。よりスポーティになったスタイルの意図はどこにあるのか。さっそくデザインを担当した郷さんに話を聞いてみました。

●「あなた」に向けたスポーティセダン

──では始めに。一見して非常にスポーティなスタイルですが、次世代カローラの方向性はそこにあるという意図でしょうか?

「まさに、中庸なクルマにはしないということですね。カローラは多くの国や地域で販売していますが、世界にはスポーティでカッコいいクルマ(カローラ)がほしいというユーザーがきっといるだろうと。そこは今回のトヨタブースのテーマである「TO YOU」を意識し、誰もがというより、そうした「あなた」に届けたいという意図がありました(Toyota Compact Car Company デザイン部長 郷 武志さん(以下同))」

──前後オーバーハングの短さが印象的ですが、とくにBEVのみの想定ではない?

「はい。BEVはもちろん、PHEVやICEまで幅広い動力源に対応したプラットフォームを想定しています。この低いボンネットフードにエンジンが収まることが今回の技術的なキモといえますね」

──フロントはトヨタが展開するハンマーヘッド的な表情ですが、今回はその進化版ということでしょうか?

「そうですね。ハンマーヘッドは先進性を感じるクルマにマッチした表現ですが、これもつねに進化させる必要があります。今回は非常に低い位置に置いたことがひとつと、左右両端にあるブラックのガーニッシュと一体化することで、ロー&ワイドな表情を強調しています」

──大径タイヤによって、とくにフロントフェンダーは大きく盛り上がっているのが印象的ですね

「大径タイヤと低いフードの組み合わせにより、スポーティさの象徴として非常に薄いフェンダーを実現しています。一方で、リヤでは大きく張り出したフェンダーが特徴ですが、これはキャビン後端を大きく絞り込んだことが効いた造形ですね」

──フロントドア部でベルトラインをナナメ下に落とした意図はどこにありますか?

「従来のスポーツカーでは、低い位置に座ることで、あたかもバスタブのなかのように、ボディに囲まれる例が多かったのですが、今回はフードを下げたこととカウルをナナメにすることで、前方視界が非常に優れているんですね。低く座りながらも運転しやすいというのがカローラとして重要だということです」


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すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
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オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
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筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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