波乱の決勝でBRZ勢は井口選手が抜け出す
日曜の決勝は雨予報だったものの、なんとかもち堪えて曇り空でレースがスタートしました。
2位スタートの井口選手は順調に進みますが、中団以降が混戦を極め、久保選手、奥本選手、佐々木選手がコース上でのポジション取りに苦戦してコース外を走行するシーンも見受けられました。なかでも佐々木選手はそのままスポンジバリアまでコースアウトしてしまいます。スタックののち自力で復活してピットに戻りましたが、リタイアとなりました。
2位を走る井口選手はすぐ後ろを走るランキングトップのライバルに抜かれないように走行を続けますが、内圧の設定などにより徐々に追い詰められ、ついには順位が逆転してしまいます。途中クラッシュ車両が出たためSCランを挟みましたが、レース再開後もそのほかのライバルに抜かれることなく3位を守り切り、2戦連続の表彰台を獲得しました。
88号車井口選手画像はこちら
久保選手はポジションを下げましたがポイント圏内の8位。奥本選手は健闘しましたが20位となりました。
中団からレースをスタートしたレカロレーシングの近藤選手は序盤のスピンで大きく順位を落としましたが、驚異的な追い上げで順位を挽回します。しかし、他車との接触によりコースアウトし、車体が大きく損傷してリタイア。クラッシュの影響で近藤選手の体も心配されましたが、無事が確認されています。
小暮選手も中団の激しいレースを潜り抜け、ポジションアップの19位でフィニッシュしました。
909号車小暮選手画像はこちら
連続表彰台を獲得した井口選手は、「路面は濡れていたもののスタートも決まって追い上げることができましたが、途中からペースが悪くなってしまい逆転を許してしまいましたが、苦しいなかでも表彰台を獲得でき、チャンピオン争いも最終戦までわからない状況なので諦めずに行きたいと思います」と語ってくれました。
シリーズランキングトップのライバルが井口選手より前でフィニッシュしたため、第6戦終了時点でトップが80ポイント、2位井口選手が70ポイントの10ポイント差。1位で20ポイント、ポールポジションで1ポイント、ファステストで1ポイントとすべて1位を取ると最大22ポイント獲得できるため、まだシリーズチャンピオンの獲得には望みがもてます。
3位表彰台を獲得した井口選手画像はこちら
久保選手・奥本選手は混戦のなかで自分の走るラインがなくなることがあり、悔しいレースとなってしまいました。
久しぶりのGR86/BRZ Cup参戦となった小暮選手は、「最近ほかのカテゴリーのマシンに乗っている時間が長かったこともあり、GR86/BRZ Cupのマシンでの合わせ込みに時間がかかってしまいました。新しいDIREZZA β07の特性をうまく掴み、次に繋げていきたいです」と語ります。
レカロレーシングから出走する小暮選手画像はこちら
一方、クラブマンレースには3台のBRZが参戦し555号車岩崎史晃選手が18位、38号車松田大輝選手が24位でゴール。270号車江原聖洋選手はコンソレーションレースにて4位で終え、エントリーした3台もそれぞれ活躍を見せました。
シリーズ最終戦となる次戦の「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup2025」第7戦は11月29~30日に岡山国際サーキットで開催されます。どのような結果になるのか、BRZの各車に注目です。