新車販売だけでなくモーターショーでもトヨタは強かった
西展示棟には日産と三菱のブースがあったが、たまたまなのか、それとも「まずは東展示棟や南展示場(トヨタ、レクサス、センチュリー、ダイハツブース)を見てから」というひとが多いのか、やや見学しやすい状況となっていた。
一般公開初日からセンチュリーブランド展示コーナーを見るための待ち時間が発生するほどのにぎわいを期間中継続して見せたトヨタ系(トヨタ、レクサス、センチュリー、ダイハツ)ブースは、南展示棟1階すべてが展示スペースとなっていた。西展示場から案内に従い南展示棟トヨタブースへ向かうと、南展示棟入口で進路が二手に分かれていた。進行方向右側はトヨタやレクサス、ダイハツブランドの展示コーナーへ向かうことができるのだが、左側はセンチュリーブースの入口となっていた。そこには待ち時間30分とされていた。
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筆者は事情があって30分は待てなかったので、センチュリーブースは諦めてトヨタブランドなどのあるほうへ向かった。展示スペースに入るとすでに来場者でかなりごった返していた。壇上には話題のカローラコンセプトやランドクルーザーFJが置いてあったが、近寄ることすら困難な状況となっていた。センチュリーブースの出口正面にレクサスブランドコーナーがあるので、レクサスブランドコーナーも来場者で溢れていた。
トヨタはいわずと知れた国内販売ではトップシェアを誇っている。しかもそのシェアの高さに裏打ちされ、車名(通称名)別販売ランキングでもトップ10のほとんどがトヨタブランド車となる、まさにトヨタ一強状態がいまの日本国内の新車販売市場の状況なのだが、JMS会場でのにぎわいも国内販売の状況をトレースするかのごとく、トヨタ一強となっていたように強く感じた。
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トヨタ以外のメーカーとにぎわいに大きな差があるというわけでもないが、そのにぎわい方がハンパなかったのが、トヨタ、レクサス、センチュリー、ダイハツブースであったといえよう。
ブースの人気の秘密は、ダイハツを含め自社で4ブランドが存在するということも大きい。それぞれが魅力的な展示車を用意し、センチュリーブランドについては、JMSにて「トヨタ・センチュリー」ではなく、「センチュリーブランド」としての独立を発表しており大きな話題となっている。会場にはセダンやSUVといった市販車だけではなく、会場で発表されたクーペも展示され、今回のJMSで見逃せないコーナーのひとつとなっていたことも大きいだろう。
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また、開催前からトヨタのオウンドメディアとなるトヨタイムズをはじめとする巧みなメディア戦略も功を奏していることは間違いないだろう。ほかの日系ブランドに比べると、トヨタブースを見ていると、JMSに取り組むメーカーとしての熱量の違いというものも伝わってきたので、それが来場者にも伝播していたのかもしれない。
トヨタ、レクサス、センチュリー、ダイハツだけで「トヨタモーターショー」をやっても十分集客できるのではないかとも感じた。