トヨタの強さが光ったラリージャパン2025
一方、失意に終わった勝田選手に対して、最後まで熾烈なトップ争いを繰り広げたのが、タイトル争いの渦中にあるオジエ選手とエバンス選手で、オジエ選手が接戦を制し、今季6勝目を獲得。エバンス選手はわずか11秒差で惜敗したが、それでも2位入賞を果たし、タイトル争いは最終戦へともち込まれることとなった。
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また、トヨタのルーキー、サミ・パヤリ選手も2025年のラリー・ジャパンで飛躍したドライバーのひとりである。デイ4では3番手につけていたヒュンデのアドリアン・フルモー選手がSS14でリタイヤしたことから、抜群の安定感を見せていたパヤリ選手が3番手に浮上している。その後もパヤリ選手はポジションをキープし、3位入賞。自身初の表彰台を獲得したほか、トヨタの母国ラリーでの1-2-3フィニッシュを演出した。
以上、ワークス対決を中心に“明”と“暗”のトピックスを紹介してきたが、その背後でも印象的なバトルが展開されていた。
なかでも、注目すべきトピックスが、すでにWRC2でチャンピオンに輝いているオリバー・ソルベルグ選手で、WRC2の登録外ながら、GRヤリス・ラリー2で抜群のパフォーマンスを披露。初挑戦のラリー・ジャパンで圧倒的な強さを披露し、RC2クラスを制した。
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また、WRC2ではGRヤリス・ラリー2を駆るアレハンドロ・アチョン選手が優勝したほか、同じくGRヤリス・ラリー2で全日本ラリー選手権のJN-1クラスでチャンピオンに輝いたヘイッキ・コバライネン選手がWRC2で4位に入賞。
一方、WRC2に参戦した日本人ドライバーとしては、GRヤリスの勝田範彦選手がデイ3でリタイヤした一方で、シュコダ・ファビアを駆る新井大輝選手が日本人ドライバーの最高位となる総合12位で完走。さらに、WRC2で5位に入賞したほか、同時開催のアジアパシフィックラリー選手権で優勝を果たし、チャンピオンに輝いた。
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そのほか、マスターズカップではシュコダ・ファビアを駆る鎌田卓麻選手が優勝。
また、注目を集めたダイハツ・コペンの相原泰祐選手はデイ2でコースアウトを喫し、デイリタイヤを強いられたものの、デイ3で再出走を果たし、ナショナル部門の6位で競技を終えている。