酷暑を吹き飛ばす巨大な冷風バズーカ
そして、広い会場内のいくつかのブースで酷暑対策用のグッズを扱っていたのだが、その威力にびっくりしたのが、バズーカと書かれた工場や倉庫内で使用されるスポットクーラーだ。会場内はしっかりと冷房も利いているにもかかわらず、実際に稼働させていた製品からはさらに冷えた冷気が噴出されていた。
ためしに冷気の前に立ってみたが、10秒もしないうちに体が冷えてしまい、吹き出し口のまわりには水滴が付着するほどの冷却性能。最近では酷暑対策が急務となっている現場も多いことから、これからは需要が伸びそうな予感がした。
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さて、このほかにも無人の荷役作業ロボットや、人手による作業負担を軽減しするマテハン機器(マテリアル・ハンドリング=主に物流拠点における物の移動)なども多く展示されていたが、これは実際に動く姿を見てこそ感動するので割愛させていただくとして、筆者がもっとも未来を感じたのが、自動配送ロボットのブースだった。
「自動配送ロボットを公道で走行させたい場合は、ロボットデリバリー協会にご相談ください」というパネルに大いに興味をもったのだ。ブース内で可愛らしい姿を披露していたのだが、将来このロボットたちが街なかで働くとしたら、その光景は微笑ましいだろうと想像してしまった。
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もちろんこれらはAI搭載で、人や障害物を避けたり、人の顔を認識して表情と声でコミュニケーションをとることもできる。こうしたロボットたちが実用化されると、日用品や衣料品の宅配、クリーニングの集配、移動店舗、見まわりなど多岐にわたって生活のサポートをしてくれるようになる。いまでも飲食店で自動配膳ロボットが活躍しているが、それの進化版といったところだろう。
このブースのパネルに書かれていたロボットデリバリー協会のことも会場で初めて知ったのだが、その公式サイトには、「本協会は、自動配送ロボットが公道を走行するための業界における自主的な安全基準の制定や認証の仕組みづくりに取り組むことにより、利便性と安全性を備えたロボットデリバリーサービスの基盤構築と早期の社会実装を目指します」とあったので、ぜひこれからの展開に期待したいところだ。
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今回の展示会でAIの圧倒的な普及速度を目の当たりにするとともに、物流業界の発展に十分な期待ももてた。帰宅してあらためて集めたパンフレットを見返してみたのだが、本当にさまざまなジャンルでよりよい物流業界を作っていこうという意気込みが理解できた。大きな会場には、筆者のようなニワカ物流業界人でも使えそうなアイテムがたくさんあったのが大きな収穫だったことも付け加えておこう。