筆者が選んだシューズはネグローニの基礎となるモデルだ
工房内を見てまわっているとにスタッフさんが試し履きを勧めてくれたので、気になったシューズをいろいろと試してみた。しかし、魅力的なものばかりなのでなかなか決められない。
そんなとき、ネグローニのブランドディレクターを務めている宮部修平氏が、もっともスタンダードなモデルの「イデア」を初めてのシューズとしておすすめしてくださった。なぜなら、イデアは昔から展開しているネグローニの原点であり、「歩行と運転の両立」というブランドコンセプトの中心にいるモデルだからだ。
「ネグローニ」ブランドディレクターの宮部修平氏とシューズを選ぶ筆者画像はこちら
ドライビングシューズは基本的に歩くための要素を大きく犠牲にしているが、創業者である先代の「靴は普段から履けなければダメだ」という哲学を継承し、現在もネグローニは「歩行と運転の両立」を徹底して貫いているのだという。筆者としては「日常でもクルマとともにいる」ことを実感したいので、日常でもドライビングシューズを履けるのはうれしい。そして、自身の記念すべき1足目は、このイデアにすることを決心した。
このように、普段はなかなかコミュニケーションをとることができない作り手と、直接会って話を聞けるのは、今回のような工房開放型イベントならではといえる。
筆者が購入したネグローニ「イデア」画像はこちら
今回、筆者はアウトレットではない通常のラインアップからイデアを選んだが、これは前述した「カロッツェリア・ボーナス」の対象となるので、2足同時購入をすればお得に手に入れることができる。これを知った以上、1足を購入しただけでおちおちと帰ることはできない。
「ネグローニのスタンダードモデルを手に入れたのなら、違うキャラクターのモデルも欲しい」と、物欲がふつふつと湧き上がってきた。というわけで、筆者は2足目も購入。この2足目は、現在では絶版となった名作モデルを復刻した、記念すべき最新作の「アニマ EVO」だ。
まだ発売されたばかりということもあり、工房にもまだ在庫がなく、その完成を待つことになった。自分の靴を職人がハンドクラフトで作ってくれるなんて、なんだかうれしいではないか。
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肝心な「イデア」の履き心地についてだが、このシューズは革が足に馴染むまで履き始めから2週間ほどの期間が必要だという。とはいえ、おろしたてのイデアでも、履いて運転すれば差は歴然だ。
ソール先端部が薄いので、ペダルに触れている感覚がつま先へとリニアに伝わってくる。また、丸みを帯びたグリップ力のあるかかと部で、足のバランスが取りやすく安定したペダルワークができる印象を受けた。筆者が日頃から意識している、「クルマとの対話」をするのにもってこいだ。
筆者が購入したネグローニ「イデア」画像はこちら
今回のファクトリーイベント「カロッツェリア・ネグローニ」では、ネグローニの美学と哲学が織りなす作品の数々を、手にとって選べるというじつに贅沢で有意義なひとときだった。
ドライビングにおいて、クルマとの対話をともに楽しむパートナーとして、ネグローニのドライビングシューズを選んでみてはいかがだろうか。