日本車ディーラーに目立つ移転や閉店! 苦しい状況でも効果的な店舗整備ができないワケ (2/2ページ)

人手不足に対応するにはセルフサービスか

 在籍店舗を失ったセールスマンは近隣店舗へ異動となるのが一般的だ。しかし、異動となっても、閉店した店舗の元営業担当地域の担当のお客へのフォローをしながら、新たな異動先でも顧客開拓をしなくてはならない。そのため、課長ぐらいまでの新車販売を続けている管理職以下は、販売促進上、店舗の統廃合などを伴わない一般的な人事異動はないとされていた。しかし、ここのところは極端にスタッフの減った店舗への補充などもあり、一般セールスマンの異動も目立ってきているという。この場合、管理顧客の少ない若手が選抜されることも多いのだが、販売台数を維持する計画がある店舗は、むしろベテランが抜擢されることもあるようだ。

 とはいえ、基本的に異動先をリクエストすることはできないようだが、セールスマンによっては販売促進上の理由もあり(著しく管理顧客の多い地区を十分フォローできるような配慮など)、特例的に異動先をある程度選べることもあるようだ。

 近くにディーラーがあれば便利なのは間違いないが、昭和から平成、そして令和と時代が変化してきているのに、前述したように筆者の居住地域では少なくとも、青春時代を謳歌していたころから(約40年)、拠点数がほぼ減っていないのである。

 少し前に。「自動車産業は100年に1度の変革期にある」とよくいわれたのだが、新車販売現場も最近は、それぐらいの規模の変革期にあるものと考えている。

 安易に考えれば、店舗の集約という選択肢もあるが、集約すると管理顧客の利便性を損なうリスクが高く、ライバルへ流れる可能性も高い。既存のサービスネットワークを維持するならば、各店舗への配置人員を削減する方向となるだろうが、すでに人手不足により店舗運営に支障が出てきており、店舗全体で週休2日となる店舗も珍しくなくなってきた(交代勤務ができないほどスタッフが少なくなってきた)。

 さらにいうと、セールスマンよりメカニックの離職問題はより深刻なので、販売とアフターメンテナンスを分離して、アフターメンテナンス拠点だけ集約するという選択肢も、今後はあるかもしれない。

 販売部門としては、スーパーのレジを参考にするのもいいかもしれない。従来どおりのセールスマンと商談を行う有人商談がある一方で、セルフレジのようはセルフ商談コーナーの設置がいよいよ現実味を帯びてきたともいえる。面倒な交渉もなく、ワンプライスで魅力的な価格設定など特典を設けてセルフ商談に誘導するのもアリだろう。ローン審査は、いまどき銀行ATM横に遠隔操作による融資相談窓口もあるし、インターネット経由でも可能なので、それを応用すればいい。

 とはいえ、下取り車があるケースが多いので、商談はすべてセルフにして、一部は店舗にいる説明員も兼ねたセールスマンが行うという分業制でも成り立つだろう。

 とにかく、新車の販売現場は疲弊したムードが漂い、積極的に新車を買おうというムードにもなりにくくなっているように感じている。そろそろ大きな変革が必要なものと考えている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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