大型化・ラグジュアリー化で魅力を増したCR-V
インテリアでは、先進的なHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)を採用。現行のホンダ車に共通する水平基調のインパネを中心に、視界性と操作性を重視した設計としている。また、印象的なのは前後方向の広さで、先代モデルに比べてボディ全長が95mm延長され、ホイールベースも40mm伸ばされており、とくにリヤシートの足もと空間はかなり余裕がある。
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そのリヤシートは、190mmの前後スライドや背もたれ部分に8段のリクライニング調節を備えるなど、居住性は上々。新型CR-Vの生産国であるタイをはじめとするアジア地域では、道路事情もあってセダンより最低地上高が確保されたSUVの人気が高く、上級車種であれば後席に主賓が乗るショーファーとしてのニーズも存在する。そのため新型CR-Vでも、リヤドアは90度近くまで開いて高い乗降性を実現し、後席の居住性や快適性にも重きが置かれる設計となっている。
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ラゲッジスペースにおいても大きな進歩が見られ、先代モデルの497リットルに対して新型では586リットルへと拡大された。リヤシートはダイブダウン式で折りたたむことができ、残念ながらフルフラットな荷室とはいかないものの、フロントタイヤを外したマウンテンバイクであれば並列2台、29インチのスーツケースやゴルフバッグをラクラクと収納できるスペースを誇る。
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パワートレインは、すでに販売されているアコードe:HEVと同様の2リッター×2モーター式ハイブリッドの「SPORTS e:HEV」を搭載。トランスミッションはCR-V専用に開発された電気式CVTが組み合わされ、走行性能と環境性能を大幅にアップ。従来は発進〜市街地走行はモーターによる駆動力のみで担っていたが、新型では登坂時など緩加速時にもエンジン出力を伝達することにより、力強い走りと効率的な燃料消費率を達成している。
シーンに合わせて走行特性を選択できるドライブモードは、従来のSPORT/NORMAL/ECONに加えてSNOWとユーザーの任意でカスタマイズ可能なINDIVIDUALを追加。合計5つのモードを、トグル式スイッチで直感的に操作することが可能になった。また、駆動方式では「リアルタイムAWD」がさらに進化。路面コンディションや走行シーン、速度などに応じて最適な前後動力配分を実現する。
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ボディカラーはe:HEV RSブラックエディションとe:HEV RSともに共通で、プラチナホワイト・パール、クリスタルブラック・パールのほか、CR-Vでは初となるスレートグレー・パール、キャニオンリバーブルー・メタリック、そしてホンダ初設定となるブレイジングレッド・パールの全5色が設定されている。
一度は日本市場から姿を消したCR-Vを、再び新型として復活させたホンダの英断に敬意を表したい。