「なんでも叶えてくれる」がフェラーリの真骨頂! 世界のスーパーリッチがフェラーリの虜になるワケ (2/2ページ)

限られた人だけが叶えられる究極のワンオフモデル

 だが、このテーラーメイドさえも超える、究極のパーソナライゼーションプログラムをもつのが、フェラーリというメーカーだ。それは「フォーリ・セリエ」、あえて日本語に訳すのならば「規格外」と呼ばれるもので、一般的には「ワンオフプログラム」として知られている。

 これは実際に生産されているフェラーリのロードモデルをベースに、同社のチェントロスティーレ(スタイリングセンター)がカスタマーの意向を反映した専用のボディをデザイン。それをワンオフモデルとしてデリバリーするというものだ。

 その最新作は先日公開された「SC40」で、これは1987年にデビューした、あの「F40」をオマージュしたワンオフを望んだカスタマーのために製作されたもの。ベースとなっているのは296GTBだ。参考までにこのフォーリ・セリエのプログラムでワンオフモデルをデザイン、そして製作するのに必要な時間は、平均して約2年間。費用は数億円にも達するという。それをオーダーできるのは、当然のことながらフェラーリにとって特別ななかでもさらに特別なカスタマーとなっている。

 アトリエ、テーラーメイド、そしてフォーリ・セリエ。フェラーリのパーソナライゼーションプログラムは、やはり想像をはるかに超えるものだった。フェラーリというブランドはなぜ世界のカーエンスージアストを、そしてスーパーリッチを魅了して止まないのか。その理由はこのカスタマーの夢を叶えるための姿勢にあるように思う。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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