この記事をまとめると
■レジェンドレースはアメリカで生まれたカテゴリーだ
■ヤマハのバイク用エンジンを搭載している
■車両は250万円程度で購入できて維持費が安価なことがメリットだ
レジェンドカーレースとは
クルマ好きなら誰しもモータースポーツにチャレンジしてみたいもの。ですが、そこに立ちはだかるのはコストという大きな壁。あるいは、ステップアップしていきたくとも、その先にあるステージが不透明、といった不安を抱えるルーキーだっているはずです。
そんな方々にオススメしたいのが、アメリカ生まれ、日本を含めた世界育ちの「レジェンドレース」。比較的コストがかからず、それでいて本格的なレースは滅多にあるものではありません。見た目こそファニーレースですが、熱くなれること請け合いです。
レジェンドカーレースの様子画像はこちら
アメリカのシャーロットスピードウェイは1960年に創設され、以来IMSAやNASCARといったメジャーレースの開催地として有名なコース。ここの関係者が、1990年代にメンテナンスの手間とコストが少なく、気軽に参戦できるレーシングカーの必要性を強く感じたそうです。
そこで、生まれたのが8分の5スケールのスチールボディとフェンダーレスのレーシングカー。もともとはアリゾナ州フェニックスのドワーフ・カー・カンパニーが製造していた、オートバイエンジン搭載のマシンで、1935年型フォード・クーペという古めかしいボディを載せていたもの。
フォード・クーペ(1935年製)画像はこちら
当初、フォード・クーペのボディはスチール製の凝ったものだったそうですが、コンセプトはそのままに、コストを下げたボディを構築。それらは、1930年代や1940年代の初期NASCARモディファイドレースに出場したクルマに似せられたのでした。
スケールダウンしたルックスはともすればチョロQのような雰囲気ですが、筑波サーキットでの優勝タイムは1分4秒台と相当な速さ。なめてかかったら痛い目に合う本格派、ということです。
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搭載されるエンジンはヤマハのバイク用で、XJ1250、FJ1200(いずれも空冷)、または2018年からはFZ-09(水冷/900cc)エンジンといいますから、その性格はいたって高回転型。クルマに搭載される1リッターや1.3リッターエンジンとはキャラがまったく違います。また、補機類も最低限のものしか搭載されていないので、故障やメンテナンスコストもさほど心配しなくて済みそうです。
ちなみに、国内で参戦しているドライバーのなかには、8分の5サイズの利点を活かしてハイエース(ワイド)に積んで転戦している猛者もいるとのこと。レーシングカーは置き場所にも苦労するので、見逃せないメリットでしょう。