なんでココまで人気ある? 軽SUVは数あれどスズキ・ジムニーだけが特別扱いされるワケ (2/2ページ)

買ってから自由にイジれるのもジムニーの魅力

 ところで、ジムニーといえば『175/80R16』という特殊なタイヤサイズを伝統的に採用していることでも知られている。ちなみに、登録車バージョンである「ジムニーシエラ」、5ドアの「ジムニーノマド」のタイヤサイズは195/80R15。じつは軽自動車版であるジムニーのほうがホイール径としては大きい。

 この細くて大径のタイヤ&ホイールを履いていることが、ジムニー独特のスタイリングを生み出している。

 世界的に見ても、同サイズのタイヤを純正採用した市販車はロシアのラダ・ニーバくらいしかなく、現在はジムニー専用サイズといっても過言ではない。そのような特殊なサイズであれば、タイヤの選択肢が限られると思いがちだが、さにあらず。

 長年、ジムニーの標準装着タイヤとして採用してきたサイズであり、またジムニーの根強い人気もあって、各タイヤメーカーは175/80R16サイズのタイヤを数多くラインアップしている。舗装路を意識したタイプ、クロカン走行に向いたタイプ、そしてスタッドレスタイヤまで選択肢は豊富だ。

 タイヤだけでなく、アフターパーツが充実していることもジムニーの特徴。内外装や機能をグレードアップして、自分だけのジムニーを創り出せることも、愛車として選ぶインセンティブになっている。

 なお、日本では「ジムニー」といえば軽自動車バージョンを示すが、グローバルには1.5リッターエンジンを積んだモデル(日本でいうところのジムニーシエラ)が「ジムニー」と呼ばれている。そのため、ジムニーノマドも海外ではジムニー5ドアと名付けられていたりする。シエラもノマドも、日本市場のために付けられたサブネームだ。

 ジムニー、ジムニーシエラ、ジムニーノマドという3兄弟から選べる日本のユーザーは幸せだ。この伝統が、これからも続くことを期待したい。


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山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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