タイでは未発売のはずの日本の軽自動車が大人気
和風デコトラがバンコク市内を爆走!?
タイといえば激しい加飾を施した都市間移動する長距離バスが有名なのだが、デコトラ(デコレーション・トラック)も負けず劣らず派手な加飾のものがバンコク市内を走っていた。しかも、デコっているのは大型ダンプトラックばかりであった。市内では一般的な大型トラックはほぼ見かけず、大型タイプではダンプ以外ではコンクリートミキサー車ぐらいしか見かけなかったので、筆者が見かけた限りではダンプだけと見えたのかもしれない。
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1970年代後半、映画「トラック野郎」シリーズが大ヒットしたころは、日本でもデコトラが大流行していたが、タイのいまのデコトラ事情はそのような日本でのデコトラ文化をインスパイアしたものともいわれている。タイ以外でもデコトラの存在は、アジアあるあるなのだが、日本とはやや趣向性の違いを感じるものの、確かにバンコクで見たデコトラはどこか親和性を感じることができた。
デコるだけではなく、大径のエキゾーストも装着しており、そこから奏でる野太いエキゾーストサウンドが遠方から聞こえてくるのでデコトラが近づいていることはかなり前から嫌でも気がつくことができる。
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トラックを含む商用車でも、2024年での年間販売ベースでは、タイ国内における商用車において、日系ブランドの販売シェアは84.4%となっている。日本におけるハイエースバンクラスでは、中国系BEV(バッテリー電気自動車)バンが、小型トラックでも中国系ブランドがジワジワと街なかで目に留まるようになってきている。大型ではほぼ日系ブランドが占めているが、デコトラが似合う日系ブランドの大型トラックを、今後もいまのように多く見かけられたらいいなと考えてしまった。
日本の軽自動車がいよいよ正式発売か!?
タイでは正規輸入はされていないのだが、バンコクの街なかでは日本の軽自動車を目にすることがある。数年前にはダイハツ・ムーヴキャンバスが富裕層のお嬢さまの間で大人気となった。改めて現地の中古車情報サイトをみると、2023年式のムーヴキャンバスで104万8000バーツ(約524万円)にて掲載されていた。ほかにダイハツ・タフト(2020年式)が98万9000バーツ(約484万円)、年式不明なのだが現行ホンダN-BOXで165万バーツ(約825万円)、2022年式スズキ・スペーシアが84万9000バーツ(約424万円)などとなっていた。
最近では軽商用バンも人気なのようで、とくにハイゼット・カーゴが注目されているようであった。2025年式の未使用中古車と思われる車両で85万9000バーツ(約429万円)という物件があった。街なかでスズキ・エブリイを見かけたが、物件情報までたどり着くことができず、ただ調べているなかで、ここのところバンコク周辺で真偽は定かではないもののスズキ・エブリイが公道テストを行っていると報じているサイトに行きついた。スズキはすでにパキスタンで日本の軽自動車規格のエブリイを販売しているので、タイでも発売するのではないかと地元ではザワついていた。
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たいていは自動車ショーの取材メインで海外へ出かけるのだが、ショー取材後は時間をかけて街なかを歩きまわることにしている。新しい発見やいままで気がつかなかったことに気がついたときの気もちはなんともいえないものであり、そしてまだまだ知らないことがあるものだと今後も街歩きを積極的に行っていきたい。