トラックの排ガスを浄化する液体「アドブルー」! 聞けども見たことないアドブルーに対面してみた (2/2ページ)

ちょっと変な匂いがするぞ……!?

 さて。知り合いが倉庫の奥から持ってきたのは一辺が約20センチちょっとの立方体に近い段ボールの箱だ。

「これ1個しかないの?」

「うん」

「これで足りるの?」

「え?」

 これが筆者とドライバーの会話だ。これが冒頭に記述した、「大量に在庫していないのか?」という違和感につながるのだ。

 どうやら筆者はアドブルーの消費量を勘違いしてたようだ。つまりアドブルーは燃料の給油毎に追加するくらい使用すると思っていたのだ。でも実際の消費量は、1000kmに対して1リットル程度だということがわかった。アドブルーを入れる容器の容量はわからなかったが、外から見ても15リットルくらいはありそうだったので、単純に計算しても、満タンにすれば1万5000kmは走ることになる。「それじゃあ、大量に在庫なんてするわけがない」と、このとき納得したのだった。

 そしていよいよ段ボールの中身とご対面だ。蓋を開けてみるとプニュプニュした透明の容器に無色の液体が入っていた。じつはこの容器を初めて見るまでは、絶対に金属製の缶に入っていると思っていた。無知とは恐ろしい。

 そして箱から容器を取り出してじっくり観察してみる。事前の情報どおり無色の水だった。もちろん臭いも嗅いでみたくなり、キャップを開けて鼻を近づけてみる。「無臭?」と感じたので、さらに深く嗅いでみると、どこかで嗅いだことがあるツーンとした臭いが鼻を刺激する。

「え? 無臭じゃないじゃん!」ドライバーにも嗅がせてみる。

「あっ、これ。昔のトイレの匂いだ」

 そう。わかる人にはわかる。トイレに立ち込めるあのアンモニア臭がしたのだ。アドブルーの原料が尿素と純水なので、こういう匂いがして当たり前なのだと思ったが、どうやらそれも勘違いであった。

 あとになって調べてみたら、長時間の保管状況によって劣化してくると、アンモニア臭が発生することがあるのだとか。そして、急にアンモニア臭を嗅いだおかげでちょっとだけ気分が悪くなった……。

 ネットではアドブルーを自作したというページも散見されるが、なかには尿素というだけで短絡的に、尿を使うというのは単なるネタであってほしいし、「アドブルーの代わりにおしっこを入れた」なんていう、過激なものまである。事の真相はさておいて、アドブルーはトラックにとっては必需品であることは間違いない。

 一般的にはガソリンスタンドや量販店で購入ができるのだが、購入する機会があるのは物流関係者とトラックドライバーがほとんどだろう。乗用車では、トラックほどの頻度で補給するとは思えない。

「興味があればぜひ購入してみてはいかがだろうか?」とは、ガソリンエンジン車ユーザーがもっていても仕方ないのであまりいえないが、アドブルーとはどんなものかを、この記事で知っていただければ幸いだ。


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