危険なホイールが正規品の横で売られていた で、今回紹介したい”問題の逸品”、それがホイールだ。この店内には日本が世界に誇るホイールブランド、RAYSのダンボールがあちこちに置かれており、店内の一等地にも「RAYS Authorized Agent(正規代理店の意)」と誇らしげに掲げられていた。
台湾のカー用品店の様子 画像はこちら
しかし、店内の奥にあるホイールラック(展示台)のそばに行くと……。
少し話は逸れるが、筆者の愛車はホイールがやや特殊で、小径(15〜16インチ)でありながら5穴という構造となっている事情から、小径ホイールで5穴(リムが厚ければなおヨシ)というだけですぐ目がいってしまう性分なのだが、ここで見つけたのが、日本では展開されていないであろう、小径の黒いTE37。それも軽量バージョンのSL(SUPER LAPの意)だ。PCDは114.3で、リム幅は7J前後に見えた。「これは珍しい! ここで買って日本に送るのもアリでは!?」……と興奮気味に一瞬思ったのだが、ここでセンサーが働いた。
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よく見ると、「RAVS VOIR RACING」とか「RAVS」と書かれている。どなた? そう、これは海外名物、パチモノである! この手のアイテムは失礼ながら、お隣の中国のお家芸かと思っていたのだが、ここ台湾でも健在であった。ただこのパチモノのTE37、よく見るとリムに誇らしげに「FORGED」と刻まれている。「なるほど、一応鍛造なのか!」と思い、少しもち上げてみる。
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「なんだこれ!?」。そう、めちゃめちゃ”重い”のだ。冗談抜きで、同サイズの鉄チンホイールと同等か、下手したらそれ以上の重量がある。これには流石に「マジか……」と驚きの言葉が口から漏れてしまった。現地の人はいいのかこれで!? これじゃTE37SL(SUPER LAP)ではなくTE37SH(SUPER HEAVY)である。強度を出すためなのだろうか……?
店内にはほかにも、「ASGA RACING」と刻まれたRAYS ZE40そっくりのホイールも展示されていた。見た目は本物っぽいが、やはりこちらもパチモノ。めちゃめちゃ重たい(本物はもちろん鍛造で軽量)。なんならこっちはもっと酷く、展示品だからいいのだろうか、スポークが1本割れてしまっている……。もし「展示品特価!」といわれても、絶対手を出してはダメだ。
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また、やたら黒光りしているRAYS CE28そっくりのホイールもあった(RAYS好きすぎるだろ!)。こちらにもやはり「RAVS」の刻印が。また会ったな。「FORGED」の刻印もあるが(絶対ウソ)、なによりもこちらは、堂々と「VOLK RACING」と刻まれているほか、「DESIGN IN JAPAN」とも刻まれている。デザインはCE28譲りなので、たしかに日本のデザインかもしれないが、絶対ウソである。隣にあるエンケイのセンターキャップがついたホイールもだいぶ怪しい。
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これらのホイールにはどれも「VIAマーク」や「JWLマーク」が一応ついていたが、多分これもウソだろう。本物をそのままコピーした際に真似たと思われる。
なお、某チューニング雑誌がRAYS協力のもと、「本物と偽物の強度の違い」をテストした動画が、過去にインターネット上でバズったことがある。当然ながら偽物は、同じ負荷を与えたら木っ端微塵で、衝撃的な映像であった。
この「RAVS」というヤバいホイール。最近は見かけないが、調べるとかつて日本でも、インターネットオークションを通じて販売されていたそうだ。つまり、少量だが日本に存在していることになる。
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見ているぶんには「おいおい」と面白半分で茶化せるが、もし使った際に万が一のことが起きたら命にかかわるので、見つけても決して使ってはいけないことだけは忘れないでほしい。