この記事をまとめると
■ステンレス鋼モノコック採用のBEVバン「ルッソバルトF200」がロシアで発売された
■最大の特徴はテスラ・サイバートラックを想起させるスタイリングだ
■200馬力モーターと115kWh電池で航続距離は約400kmを確保している
テスラが商用車に参入したわけではなく……
いわばコモディティ化しつつもあるクルマのデザイン。「○○というモデルが△△に似ている」「いや似ていない」といった甲論乙駁もしばしば巷で見られるが、このモデルに関してはもはや議論すら生まれないかもしれない。ロシアの企業「ルッソバルト」が、まるでテスラ・サイバートラックを手本としたかのようなBEVバン「F200」を発売したのだ。
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ルッソバルトという名は、1869年にリガで設立されたロシアのメーカーに由来する。同社はワゴン・鉄道車両の製造のほか、1909年以降には自動車も生産し、さらに飛行機も開発した。ただし現在のルッソバルトはこれらの歴史をもつ企業とは別体制で、ペルム市に拠点を置く企業がこの商標を取得したかたちとなる。現在のルッソバルトの本業はステンレス鋼製の給水装置の製造であり、F200のボディ素材選定の背景にはこの製造実績があったとされる。
技術上の特徴としては、ボディ全体がステンレス鋼製モノコック構造とされている。スタンピング(金型による成形)を用いず、手溶接で製作されたボディパネルは「100年防腐保証」が付与されるという。また、温度耐性として-45℃から+45℃の動作環境が想定されており、極寒となるロシアの冬にも対応する。
スペックは、フロントに搭載される200馬力のシングルモーターと115kWhの駆動用バッテリーによる構成となっている。積載能力は1000kgで、航続距離はWLTCモードで約400km(約250マイル)とのことだ。
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しかし、このモデルでもっとも注目を集めるポイントはなんといってもエクステリアだろう。ステンレス鋼製の未塗装ボディ、フロントマスクを横切るLEDライトバー、鋭い棱線で構成されたスタイリングは、誰もがテスラ・サイバートラックを思い出さずにはいられないはずだ。
表面仕上げはポリウレタン系のラップフィルムによる対応も可能で、事業者向けの柔軟性も担保している。インテリアには大型のセンタータッチスクリーンが搭載され、シートヒーターなどの装備も標準装備とされるあたりは、近年のBEVらしい。
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そのほかの詳細は、現時点では公開されていない。ルッソバルトでは今後の開発モデルとして「F400」も予定しており、こちらはレンジエクステンダーとしてのガソリンエンジンを加えたモデルで、前後2モーターによる四輪駆動と400馬力程度のスペックが見込まれる。さらに2027年にはSUVモデルも発表される予定とされている。
受注生産となるF200の最初の顧客への引き渡しは2027年1月とされており、ロシア国内での価格は約650万ルーブル(2026年2月の為替で日本円にして約1100万円前後)と報じられている。頓狂な1台にも思えるが、すでにプロトタイプが実際にロシアの公道を走行する姿が確認されており、紙上のコンセプトにとどまらないことは確かだ。