ポリゴンかよ! 「オシャレ」にも「何も考えていないよう」にもみえる「テスラ・サイバートラック」はデザインのプロから見てアリなのか? (1/2ページ)

この記事をまとめると

テスラのサイバートラックのデザインは「アリ」なのかカーデザインの専門家が評価

■強固な素材を採用している故に加工が難しく、直線的な見た目になったと予想される

■グッドデザインというよりは、インパクトや刺激の強さ優先の企画モノ感が漂っている

このとんでもないデザインで本当に出しちゃった!

 2月15日に日本で初公開されたテスラの「サイバートラック」のスタイルが話題です。「これはどう見てもコンセプトカーでしょ?」というぶっ飛び具合に、もはや思考停止状態に陥っているクルマ好きも多いとか。では、果たしてこのデザインはアリなのか、あらためて検証してみましょう。

全体のプロポーションをチェックしてみる

 とにかく見る人を驚かせるスタイリングですが、じっくり見ていると決して理解不能ではないことがわかってきます。

 たとえば「前のめり」な三角形のフォルム。もともとトラックはフロントのキャビンと長い荷台の組み合わせですから、その前後端とルーフの3点を直線で結べばこのカタチになるわけです。リヤに向けて下る長いルーフは意表を突いたものですが、これはSUVではないので水平に延ばす必要はありません。

 5700mmに届かんとする全長の割に、約1790mmと比較的低いボディは、このクルマが何とポルシェ911より速い加速性能をウリにしていることが大きいでしょう。最高時速209km/hでの高速安定性を考えれば、広く低いボディは必須です。さらに、この低さには転倒リスクを下げる効果もあるとか。

 また、EVであることを最大限に生かした超ショートオーバーハングは、車高調整型エアサスペンションとともに、トラックとしての余裕あるデパーチャーアングルを確保するもの。見た目にも強い躍動感を与えていますね。


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
趣味
オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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