この記事をまとめると ■LiDARの出力光がカメラセンサーを損傷させる問題が報告されている
■大手サプライヤー「ヴァレオ」に噂の真相を直撃
■安全な905nm低出力採用でカメラ破損はないとのことだ
撮ったらスマホが壊れる? 自動運転を支えるテクノロジーは、運転制御を担う人工知能と、周囲の状況を精細に検知するセンサーが二本柱となっている。
現時点の主流である先進運転支援システム(自動運転レベル2)における主なセンサーは、カメラやミリ波レーダーとなっている。そして、より高度な自動運転(レベル3以上)ではLiDAR(ライダー)と呼ばれるセンサーが重要になるといわれている。
LiDARとは、「Light Detection And Ranging」の略称。目には見えない近赤外線のレーザー光をパルス状に放射、その反射データによって物体の形状や距離を緻密に計測できる空間センサーのことだ。その高性能ぶりはミリ波レーダーやカメラの比ではないといわれ、高性能な自動運転に欠かせないといわれることもある。
実際、世界初の自動運転レベル3を実現したホンダ・レジェンドには当時最新のLiDARが備わり、周囲の状況を検知していた。
ホンダ・レジェンド ホンダセンシングエリート 画像はこちら
そんなLiDARだが、「スマホやデジカメを壊す」といった噂が流れている。モーターショーのような場所に展示されているLiDARを撮影したことで、カメラやスマホのイメージセンサーが破損したという報告も少なからずあがっている。現在はLiDARの装着車は少なく、そうした問題はごく一部でしか発生していないが、自動運転が広がっていき、LiDAR搭載車が増えてくると、イメージセンサーの破損は日常になってしまうのだろうか。
スマホやデジカメについては「自動運転車を撮影しないように」と注意喚起すれば済むが、もし監視カメラのセンサーがLiDARによって破損するようになったら社会的な大問題になりかねない。はたして、次世代センサーの筆頭であるLiDARの問題は解決できるのだろうか。
そこで、LiDARの市販・量産について14年の経験をもつメガサプライヤー「ヴァレオ」に質問を投げかけた。前述したレジェンドのLiDARもヴァレオ製であり、世界で初めてLiDARを搭載したアウディA8に提供したのもヴァレオである。もっともLiDARの知見をもつ一社であるヴァレオの回答を、ここで共有したい。
ヴァレオのテストカー 画像はこちら