変えずに乗りたい純正パーツ! シビックタイプRの「シフトノブ」には代々開発者の魂が籠もっていた!!

この記事をまとめると

■シビックタイプRはシフトノブもこだわって作っている

■先代モデルのタイプR(FK8)はマイナーチェンジでシフトノブの形状を変更した

■球体型からティアドロップ型を採用した背景を紹介する

タイプRはシフトノブも一切妥協しない!

 先日、NSX-R、インテグラタイプR、シビックタイプRの初代モデルに採用された、チタン製シフトノブのこだわりについてお伝えした(初代タイプRシリーズのチタン製シフトノブへのこだわりが想像の斜め上だった)。たかだかシフトノブといえばそれまでだが、MT車に乗るにあたって欠かせないシフト操作をこのシフトノブを介しておこなうので、考えてみれば超重要なパーツだ。

 なお、これら初代タイプRシリーズに採用されているチタン製シフトノブは、チタンの無垢材からの削り出しを経て、7つの工程を介して作られるまさに工芸品だ。ちなみに余談だが、チタン製シフトノブは初代モデルのみで、2代目以降のインテグラタイプRとシビックタイプR、S2000やS660などには、色こそ似ているがアルミ製が採用されており、チタン製ではないのでご注意を。

 さて、そんなタイプRシリーズのシフトノブだが、じつは現行型モデル(以下:FL5)にも、初代モデルたち顔負けのこだわりが受け継がれていることをご存じだろうか?

 FL5に採用されているシフトノブだが、じつは先代モデルのシビックタイプR(以下:FK8)がマイナーチェンジされた際に採用されたモノが継続採用されている。FK8の前期型は、2007年のシビックタイプR(FD2)から10年以上、お馴染みの球体であったのだが、後期型からは、涙型(以下:ティアドロップ型)と呼ばれる形状になっている。なお、最初に球体を採用したのはNSX-R(02R)から。

 丸型だった理由は単純で、どの位置にシフトがあっても、操作性、握った感覚が一定になることだ。なので、操作性が高いとされていた。しかし、マイナーチェンジによってティアドロップ型に大幅に変更となった。理由としては、タイプRの主戦場であるサーキット走行時、旋回時の高Gを受けている状態でも操作性を保つためであったり、日常使いでのさらなる操作性向上を見込んだ結果とのことだ。

 さらに、形状を変えたことによりシフトの傾き角度も変わり、より触りやすい向きになっている。さらに、アルミ製ということもあり軽量なので、シフトノブ内にはスチール製のカウンターウエイトを仕込み、適度な重さも担保。シフトノブ単体で90g、カウンターウエイトが140g、合計で230gという重さとなっている。これは「結果的にこうなった」のではなく、初代のタイプRシリーズ同様に、テストを重ねて導き出した答えだ。

 もっというと、これはトランスミッション側の振動や動き、荷重特性を計算した上で作られた重さと形状とのことで、とにかく操作性第一に考えられていることが見て取れる。シフトノブ下部のくびれも、小指が収まるように計算されているとのこと。

 FK8、そして現行型のFL5の開発責任者を務めた柿沼秀樹氏曰く、「そもそも丸型シフトノブの形状には、メリットを感じながらもNSX-Rのころからずっと疑問をもっていた」と語っている。

 初代モデルたちのようにチタン製にするのは相当なコストが必要で難しいかもしれないが、初代モデルたちがもつシフトノブに対するスピリットを、素材は違えど現行モデルも着実に受け継いでいる。

 もし、FK8の後期モデル、もしくはFL5をもっている人は、改めて左側にあるシフトノブを通じて、ホンダのこだわりを感じてほしい。変えてしまった人は、あらためて純正品を使ってみてはいかがだろうか。


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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