協調人工知能があればカーナビどころか地図ナシで自動運転を実現! ホンダがを小田原でスタートしたCI自動運転の実証実験とは (2/2ページ)

360度カバーするカメラシステムとLiDARで周囲の情報を監視

 実走実験車両に搭載されるホンダCIのシステムは、360度をカバーするカメラシステムとLiDAR(ライダー)からの情報を元にCI(協調人工知能)を介して自動運転を行うというもの。このシステムではカメラからの情報をメインとするため、高精度地図を使用することなく自律走行が可能になり、走行路線に特別な整備などをおこなわず、街などの道路状況・設備は今のままで自動運転が可能となっている。

 ただし速度域が高くなると、カメラシステムのみでは路面の勾配変化などにより誤差が生じることもある。その対策として、レーザー光で距離などを測定するLiDARを組み合わせて、勾配変化に対する補正をかけるとしている。そういった意味では、国道1号、県道、海辺から丘陵地帯、山のエリアという勾配変化に富んだ小田原市での実証実験は、自動運転システムのデータを収集するのは好適な場所といえよう。

 実験車両を見てみるとルーフ先端にLiDARが設置され、フロント&リヤグラスエリア/ドアミラー下部/フロントグリル/リヤハッチに画角が異なるカメラシステムがセットされている。これらのカメラ&LiDARのシステムは、小型化などを経てさらに進化していくこととなるだろう。

 実際の走行に関してだが、今回は初期段階ということで搭乗はできなかったが、外側から見ている限りでは走行自体はスムーズで、下り坂では速度を抑えるためにブレーキランプが光っていることも目視できた。こういった実験走行に関しては、監視者を配し安全確保をおこないながら実施されているという。

 小田原市などの実証実験を通じてデータの蓄積をすることで、さらに進化し賢くなっていくことになるホンダCI。このシステム自体は、車両の種類にしばられることなく、タクシーや路線バスなどにも搭載可能となり、高精度地図を使用せずに自律走行できるということで、理論的にはさまざまなエリアでいろいろな用途で使用が可能となるだろう。また、開発中ということだが、車両の遠隔監視などもホンダCIのシステムを活用可能ということで、少ない人数で走行車両の管理がおこなえるため、路線バス会社などの運転手不足にも貢献することになりそうだ。

 まだまだクリアしなければならない課題があるということだが、2030年の実用化に向けて、引き続きこのシステムの進化に注目していきたいところだ。


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