この記事をまとめると
■軽商用EV最長の航続性能をもつダイハツe-ハイゼットカーゴが登場
■アクセル操作だけで自然に加減速をコントロールできる
■バッテリーは空冷式で最高速は100km/hに制限される
「軽のダイハツ」が満を持して送り込む軽商用EV
2026年2月に発売開始となったダイハツの軽商用EV「e-ハイゼットカーゴ/e-アトレー」を、さっそく公道試乗することができた。
おそらく第一印象では、ガソリンエンジン車のハイゼットカーゴ/アトレーをEVにコンバージョンしたように見えるだろうし、走りも大差ないと思うかもしれないが、そうした認識は間違いだ。たしかに、ボディは“使い慣れた”軽バンそのものだが、中身は別物となっている。
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まずはEVとしての主要メカニズムから整理していこう。
ホイールベースの床下空間に収められた駆動用バッテリーは、総電力量36.6kWhと軽自動車ではトップクラス。しかもコストと安全性に有利なLFP(リン酸鉄)リチウムイオン電池を採用している。これによりWLTCモード257kmという軽商用EVトップの一充電走行距離を実現しているのは、働くクルマとしてのストロングポイントとなる。
駆動方式は軽バンらしくRWD(リヤホイールドライブ)としている。
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エンジン車ではフロントミッドシップに搭載されたエンジンからプロペラシャフトを介してホーシングに出力を伝え、リヤタイヤを回しているが、e-ハイゼットカーゴ/e-アトレーはリヤにeアクスル(モーター・インバーター・デファレンシャルギヤを一体化したもの)を配置している。そのためサスペンション形式は、エンジン車と異なり、ドディオンタイプのトレーリングリンク式となる。
運転席に座ると、目前には7インチのカラーマルチインフォメーションディスプレイとデジタルのスピードメーターが並び、EVらしい空気を演出。シフト操作系も、ジョイスティック型のエレクトロシフトマチックとなる。シフト脇に全グレードに標準装備となるAC100Vコンセント(最大1500W)が置かれているのは、まさに仕事場といった雰囲気だ。
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グレード構成は、いかにもビジネス仕様の「e-ハイゼットカーゴ」と4ナンバーながら乗用ライクな「e-アトレー」となり、e-ハイゼットカーゴには4人乗りと2人乗りが設定されるといった具合。一般ユーザー的にはe-アトレーに興味があるかもしれないが、今回はあえて働くクルマのイメージが強いe-ハイゼットカーゴに試乗してみることにした。
宅配ビジネスなどで見かけることが増えるであろう、e-ハイゼットカーゴで街なかを走りまわって、そのリアルを体感してみたいと考えたからだ。
結論からいえば、配達業務のパートナーとしての快適性はエンジン車を圧倒的に上まわるもので、EVらしいスムースな乗り味は期待以上というものだった。
ひとつひとつ深掘りしていこう。