この記事をまとめると
■ID.Buzzは日本では286馬力仕様のみだが海外では多彩なグレードを展開
■樹脂バンパーと簡素装備で価格を抑えたエントリー仕様Freestyleが欧州に存在
■デュアルモーター4WDで340馬力を発揮する高性能モデルGTXも設定される
欧州をはじめとして多彩な「味付け」が存在
日本市場で2024年10月に発売されたフォルクスワーゲンID.Buzzは、ロング・ショートのホイールベースが用意されるものの、グレードとしては210kW(286馬力)のリヤモーター仕様の「Pro」という単一のグレードで展開されている。しかし、一部の海外市場では、日本未導入の興味深いバリエーションが存在するので、特徴的なふたつのモデルを紹介しよう。
その代表格が、2024年10月に欧州で発表された「Freestyle(フリースタイル)」だ。このモデルの最大の特徴は、無塗装の樹脂バンパーを前後に装備していることだろう。
ID.Buzz Freestyle画像はこちら
かつて商用バンやSUVのベースグレードで一般的だったこの仕様は、現代では珍しい存在となっているが、それがかえってファッション的なアイコンとなっている。ID.Buzzと同じく欧州産MPVのルノー・カングーなどではカラードバンパーよりも人気を得ているほどで、先日販売が開始されたグランカングー・クルールでは日本市場向けにわざわざ樹脂バンパー仕様のみが用意されたほどだ。
Freestyleはドイツ市場向けのエントリーモデルとして位置づけられ、価格は4万9997.85ユーロ(邦貨換算約800万円)だ。日本で販売されているID. Buzzの価格が950万円からであることを考えると、約150万円の価格差がある。パワートレインは170馬力(125kW)のリヤモーター、バッテリー容量は59kWh(実効容量)で、航続距離は312〜328km程度となる。ボディはショートホイールベース(2990mm)のみで、全長は4710mmだ。
装備は簡素化されているものの、12.9インチタッチスクリーン、ハイト調整可能なフロントシート、2ゾーンオートエアコンなどの主要機能は標準で装備される。標準色はキャンディホワイトのみで、メタリックカラーは有料オプションとなる。0-100km/h加速は10.7秒、最高速度は145km/hという性能は、実用域では十分だろう。
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樹脂バンパーという外観は商用車的なイメージを強調するものだが、ID.Buzzの丸みを帯びたレトロなデザインと組み合わさることで、独特の洒落っ気が生まれている。18インチのスチールホイールにシルバー塗装のホイールキャップという組み合わせも、飾らない実用性を示しているといえるだろう。