この記事をまとめると
■ナンバー付き耐久ドリームカップに自動車メディア関連の若手が参戦
■給油制限と戦略判断が勝敗を大きく左右する展開に
■SCや燃費判断ミスが響き課題と学びを残す結果に
日本初のナンバー付き耐久レースに参戦
2025年、まだ暑さが残るある日のこと、「走り系」の自動車ジャーナリストの先輩である佐藤久実さんから電話を頂いた。受け取ると「ナンバー付き耐久、ドリームカップの機会を作ってあげるからライセンスのあるメディアの若手を集めなさい!」とのご用命。先輩のありがたいご配慮のもと、真冬の耐久レースに挑戦することとなった。その様子をリポートしていく。
ドリームカップとは?
そもそもドリームカップとはどんなレースなのか? 簡単に紹介しよう。今回の正式名称は「グッドイヤー ドリームカップ2025」。このレースは“日本初”のナンバー付き耐久レースで2011年から開催されていて、毎年基本的には年末に1回開催されている(毎年年末だが、2025年度は年明けの1月31日に開催)。
開催当初はヴィッツカップの車両のみであったが、現在ではGR86/BRZ、ロードスターなどさまざまなナンバー付きレース車両がエントリーしている。グッドイヤーの冠が大会についているのは、ヴィッツ、ヤリスといったこのレースの起源であるワンメイク車両のタイヤが、もともと開催されているシリーズ戦において、グッドイヤーのワンメイクとなっているからだ。
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あとから仲間に加わったGR86/BRZやロードスターは他メーカーのタイヤで普段はレースしていて、このドリームカップも普段と同じタイヤなのだが、それでも仲間に受け入れてくれるグッドイヤーさんは寛大だ。「エントリーカテゴリーを盛り上げよう!」という気もちが強く伝わってくる。
戦略が求められる独自のレギュレーション
このレースの戦略のカギは給油に関するレギュレーションにある
このレースは6時間の耐久レースで、ドライバーは2~4名でチェッカーを目指す。このレース最大のポイントは給油だ。パドック内にあるガソリンスタンドで給油をするのだが、給油時はピットの最低滞在時間が決まっている。(今年は8分)また、パドックのガソリンスタンドは1度に給油できる台数が2台と限られているため、スポッターを立ててタイミングを上手く図らないと給油渋滞に巻き込まれて、8分以上滞在して時間を無駄にする可能性もあるのだ!
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なお、1回の給油量は今回参戦したヤリスクラスでは20リットルと決められている。(GR86/BRZは25リットル)、この給油量と6時間というレース時間が絶妙で、燃費重視のカメさん戦法で給油回数を3回と少なくいくか、速さ重視のウサギさん戦法で給油回数を4回と多くするかが悩みどころなのだ。
予選でまさかの大カウンター!
今回はヤリスカップでレースディレクターを務める佐藤久実さんが繋げてくださったご縁で、GOODYEAR Racingさんからヤリスクラスに参戦させて頂いた。「自動車メディアの若手でチームを組みなさい!」というのが、今回筆者が受けた第1のご用命。ということでAドライバーに筆者、BドライバーにKYOJO VITAや全日本ラリーに参戦していて自身でも執筆活動を行っている及川紗里亜選手、Cドライバーに昨年フリーランスとして独立した自動車ライターの橋本隆志選手、Dドライバーに瀬イオナ選手という4名で挑んだ。
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そして第2のご用命が「ノーペナルティで、レースマナーよく」。冠スポンサーさんのカラーリングのマシンで走らせていただくのだから当然だ。
予選はAドライバーの筆者が担当。予選前に満タンにし、以降決勝の最初の給油までガソリンは入れられない。つまり、できるだけ燃費走行でタイヤを暖めて、一発で予選を決める必要がある。この予選で初めて新品タイヤを装着したのだが、当日は真冬のコンディション、しかも燃費重視のため加減速でタイヤを暖められなかった。こうして向かったアタックラップの1コーナーで大カウンター! 「あ、ヤバい」と声に出てしまった。正直予選は失敗。40台中クラス19位だが、シリーズでヤリスカップに参戦しているドライバーのレベルの高さを感じた。
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