【試乗】こんなロータスはもう本当に最後! 純エンジンのエミーラはやっぱり楽しさに溢れていた (1/2ページ)

この記事をまとめると

ロータスがエミーラの公道試乗会を開催

■ターボSEとターボとV6ファーストエディションを乗り比べることができた

■導入時期の違いにより日本ではV6と直4で価格の逆転現象が起きている

念願の直4ターボモデルに試乗

 ロータスが「最後の内燃機関モデル」と謳った、エミーラの公道試乗会が、ロータス・ジャパンによって開催された。その目玉となったのは、コロナ禍や日本法人の設立でタイミングを逸していた、直列4気筒ターボモデルの試乗だ。テストドライブは、みなとみらいのホテルを起点に行われた。

 まず最初に乗り込んだのは、直列4気筒ターボの上位モデル「エミーラ・ターボSE」。これを「スポーツ」と「ツーリング」、ふたつのシャシーで乗り比べた。

 ロータス伝統のグレード名「SE」は、「スペシャル・エキップメント」の略称。それは単なる豪華装備というよりも、標準モデル(この場合エミーラターボ)に対して、さらに高いパフォーマンスが与えられることを意味している。

 そんなエミーラ SEのエンジンは、エミーラ ターボが搭載する2リッター直列4気筒ターボ、メルセデスAMG製「M139」型ユニットをベースに手が加えられており、その出力はエミーラターボ365馬力/430Nmから、406馬力/480Nmまで高出力化された。また、この高出力化に伴いブレーキのキャパシティも、V6モデルが搭載する2ピースタイプのドリルドローターに改められている。

 ツーリングシャシーにグッドイヤー製「イーグルF1スーパースポーツ」を組み合わせたターボSEの走りでまず直感するのは、動きの軽さだ。ちなみにその重量配分はV6モデルとほぼ同じであり、車両重量も前者が1457kg、後者が1458kgと数字的に大きな差は見られない。

 にもかかわらずターボSEの走りが軽快なのは、まずエンジン単体が2気筒分コンパクトで、過給機の構造がシンプル、かつ低重心だからだろう。そして動的質感としては、パワーだけを追いかけず、リニアさにフォーカスした過給特性と、8速DCTの制御が、出足のよさに大きく貢献している。

 電動パワステが主流のなか、油圧制御のパワステを使う操舵追従性はとてもナチュラル。路面からのフィードバックがわかりやすく、そしてスポーティだ。ちなみにマクラーレンも、現行モデルではいまだに油圧式を採用している。よってACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を利かせても操舵支援はない。けれどロータスに乗るなら、そこはあまり大きな問題ではないだろう。

 しなやかな乗り味と抜群の収束性をもつ足まわりをここに合わせ込むことで、ツーリングシャシーのターボSEは、歴代でもっとも大人っぽいロータスになったと筆者は感じた。

 足まわりを引き締め、20インチのVスポーク鍛造ホイールに「ミシュラン・パイロットスポーツCUP2」を履かせたスポーツシャシーは、「これぞロータス!」といえる仕上がりだ。伸び側のロールスピードを抑えたダンパーの効果で直進性はどっしり定まり、操舵すればダイレクトにノーズが向きを変える。

 リヤセクションの高い剛性感を下敷きにターボパワーをぶつければ、過激な本性が顔を覗かせる。ミッドシップならではのトラクションをCUP2がしっかりと受け止め、レブリミットまでの加速は一気呵成だ。そこからパドルを引けば一瞬の点火カットを経てクラッチがつながり、なおも気もちのいい加速が続いて行く。これだけで、十分ミドルスポーツカーの役目は果たしていると感じた。


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