V6モデルが直4よりも安価に手に入るのは日本でもいまだけ
V6モデルをサーキットで走らせた経験から推測すると、ターボSE+スポーツシャシーは、より走りに向いているといえそうだ。感覚的にも低重心さが感じられ、パワーも高く変速スピードも速い。その速さに対しては、1895mmの全幅がブレーキングからターンインをしっかりと受け止め、2575mmのロングホイールベースも安定感をもたらしてくれるだろう。
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近代的なハイパフォーマンス・ロータスとしては、エキシージのような過激さやエヴォーラのようなバランスのよさが印象深い。しかし、このどっしりとしたシャシーに高い応答性の足まわりを組み合わせ、4気筒ターボのパワーで走らせるエミーラ・ターボSEも、安全にサーキット走行を楽しめるという点では、とても魅力的だと思う。
また、その乗り心地が思った以上に快適なのも意外だった。路面によっては突き上げ感もあるが、入力は素早い段階で減衰されるから、収まりがいいのだ。そして、速度が上がるほどにフラットライドになる。普段使いをしたいのなら、CUP2よりもウエット性能の高いタイヤを選びたいところだし、タイヤの剛性を少し落とせば、普段使いも十分できるだろう。
ダイレクト感ほとばしるターボSEに乗ったあとだと、スタンダードなエミーラ・ターボの走りは正直刺激に欠ける。しかし、ハンドリングの素直さは変わらず魅力的であり、より滑かな8速ATの制御も含めて、GTカーとしてのエレガントさが際立つ。マニアックにならずミドルスポーツカーの走りを味わうのであれば、じつはこれもあり。ただ61.6万円しかない価格差を考えると、やっぱりターボSEが本命だといえそうだ。
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そして、最後はV6モデル(406馬力/420Nm)が、いまなお魅力的な存在であることも付け加えておきたい。
排気系にタービンを介さないスーパーチャージャーの音色は、突き抜ける爽快さだ。そしてこれをシリーズ唯一の6速MTで走らせる楽しさは、古典的なスポーツカーの価値そのもの。ちなみにトルコン式6速ATの設定もある。エンジン上部に過給機を置く重心の高さは確かに感じられるが、その慣性すら利用して巧みにロールさせて行くロータスのセッティングは、さすがだ。
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ちなみにロータスは「ビジョン80」で全モデルの電動化を掲げたが、昨今の状況からその戦略を修正した。内燃機関の継続やPHEVモデルの投入を掲げたことも影響し、ここ日本では当面エミーラの販売が主力になるという。
そして何より、ファーストエディションが残る日本の価格は1573万円と、ターボモデルよりも低価格なのだ。となれば、MY26モデルが導入される前に、V6ファーストエディションを手に入れるのもひとつの手である。
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