タクシー運転士の「運転技術の低下」が目立つ? 愛好家が語る「二種免保持のプライド」欠如の理由 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■タクシーを運転するには二種免許を取得しなければいけない

■最近はタクシー運転士の質が落ちているといわれている

■実力は不要でアプリなどで楽に稼げるようになったことが質が低下した背景にある

タクシー運転士の質が落ちている

 この前東京都内(23区内)で知人の運転しているクルマに乗っていると、その知人が「最近のタクシーは運転が下手になった」とボヤきながら運転していた。お客の乗降のために路上で停車しても十分道端に寄せることなく道路の真ん中で停まっていたり、片側2車線以上ある大通りで中央寄り車線を空車で走っていたタクシーが、歩道で手を挙げて乗車する意思を示している人を見つけいきなり左側車線にかぶってくるなど、確かに危ないなあと感じる運転を目にすることが多くなった。

 かつて昭和の時代は、タクシーは道を走るクルマの親分的存在であった。タクシーを怒らせるな、そんなようなこともいわれていたのは、当時も決して行儀のよい運転とはいえなかったものの、プロ運転士として周囲の状況を把握したうえでの振る舞い(できるだけ迷惑をかけない配慮はしていた)に見えていたからだ。しかし、いまのタクシーの危険だと思われる運転は、周囲をあまり気にしていないように見える点で大きく異なっている。

 それはなぜかといえば、二種免許ドライバーとしての自覚や技量が希薄になっているのではないかと感じている。一種免許と二種免許では、基本的な運転操作に大きな違いはない。なにが変わるかといえば、危険予測範囲を一種免許のときより広げたり、乗客を意識した運転を心がけたりする点が大きく異なるのである。

 たとえば東京など大都市でのタクシーは流し営業(街を走って、歩道などで手を挙げた人を乗せるスタイル)が基本となるのだが、そうなるとまっすぐ走っていても視線を歩道側、つまり進行方向の左側へ常時向ける、ややわき見(オフセット)運転をしているともいえる。それでも安全・安心な運転をするためには、危険予測範囲を拡大する必要が出てくるのである。

 またタクシーは空車の場合、中央車線を走ってはいけないと過去には指導されていたとも聞いている。流し営業がメインのエリアではなくとも、歩道などで手を挙げてくる人を想定するのは、職業上当たり前だ。中央側車線を走っていれば、手を挙げているのを見ても素通りしてしまうか、急に左にハンドルを切り事故を起こす危険性があるからである。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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