この記事をまとめると
■クルマのヘッドライトはフィラメントの熱で照らした白熱電球が原点
■ヘッドライトはハロゲンからHIDになったことで明るさと寿命は飛躍的に進化した
■現在のヘッドライトはLEDによって配光を操る時代に突入している
どんどん明るく長もちするようになったクルマのヘッドライト
白熱電球は、フィラメントと呼ばれる金属の細い線に電気が流れると、その抵抗で熱が出て、熱の明かりで闇夜を照らす。これがヘッドライトの原点になる。
電球のなかに、ハロゲンガスと呼ばれる成分を加えたのが、ハロゲンランプだ。白熱電球のフィラメントの温度は2500℃前後とされるが、ハロゲンランプでは2700℃まで高まるので、より明るいランプになる。また、ハロゲンガスが加わることで、フィラメントの寿命が延び、球切れを起こしにくくなる。夜間の安全の要となるヘッドライトは、次第にハロゲンランプに代わっていった。
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次に現れたのが、HIDランプだ。HIDとは、ハイ・インテンシィティ・ディスチャージのことで、強く放電するという意味だ。HIDランプは、ほかに、キセノンランプやディスチャージランプなどと呼ばれることもある。キセノンランプは、なかに封入されたガスの名前を指し、ディスチャージランプは放電という意味の部分のみ取り上げた名称だ。
HIDランプは、ハロゲンを含めそれまでの電球を使う明かりと異なり、蛍光灯と同じように電極からの放電によって明るさを得る。したがって、点灯するときは本来の明るさを得られるようになるまで多少時間を要する。素早さには欠けるが、その間の明かりの色の変化を楽しむことができた。また、フィラメントを持たないので、寿命はハロゲンランプよりさらに伸びることになった。
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近年では軽自動車にも採用例があるのが、LEDランプだ。発光ダイオードという半導体に電圧をかけることで光る原理を利用する。
はじめは赤色のみだったが、黄色、青色と発明されることで白い光も得られるようになり、ヘッドライトで使えるようになった。青色LEDの発明には日本人がかかわり、ノーベル物理学賞を受賞している。
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LEDヘッドライトを多数使うことで、配光を細かく切りわけることができるようになった。それがアダプティブハイビームとして活用されている。ハイビームを基本としながら、前を走るクルマに追従したり、対向車とすれ違ったりする際は、それらの部分を暗くして相手に眩しさを及ぼさない工夫を採り入れている。
消費電力が少なく、ほぼ交換が不要なほど寿命を永く見込むことができる。球切れしにくいことが、相手側から自分の存在を認識してもらう非視認性の点において、より安全性を維持することに役立っている。
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一方、ライトとして光る表面に熱をあまり持たないため(内部の制御部は熱が出る)、降雪時などに雪が融けにくいといった注意が必要だ。球切れがないので、信号機などにも利用されるが、降雪時には雪が表面に被ると融けにくく、見にくくなるなどの課題がある。