アメリカが本気になるとガチもんのスーパースポーツが誕生する! フォードGT Mk IVが「ニュル北コース」で超絶記録を樹立した (2/2ページ)

歴史あるモデルの価値ある記録

 フォードGT Mk IVは、第3世代フォードGTの集大成として位置づけられるプロトタイプカテゴリーの競技専用車両だ。今回の偉大な記録を支えたパワーソースは、特別にチューニングされた「EcoBoost」V6ツインターボエンジンで、最高出力は800馬力以上を発揮する。さらにエンジニアリングパートナーであるマルチマティック社製のアダプティブ・スプール・バルブ(ASV)レースサスペンション、専用ロングホイールベースジオメトリ、レーシングギヤボックスで武装される。

 フォードGTの歴史は、1960年代のル・マン24時間レースに遡る。1966年、フォードGT40はフェラーリを打ち破ってル・マンで初優勝を飾った。その後1969年まで4連覇を達成し、フォードの耐久レースにおける伝統を確立した。フォードGT Mk IVは、60年以上にわたる耐久レースの遺産を受け継いでいるのだ。

 第3世代となるフォードGTは、2016年から2019年までIMSAのGTル・マンクラスで4シーズン活躍し、最新のレーシング世代フォードGTとして数々の勝利を収めてきた。フォードGT Mk IVは、その最終進化形として、トラック専用の極限性能を追求した存在という位置づけとなる。

 ニュルブルクリンク北コースでの記録挑戦は単なるタイムアタックではない。それは、車両の限界を理解し、エンジニアリングの到達点を示す行為といっていい。だからこそ各メーカーはニュルのタイムにこだわり、熾烈な開発競争を繰り広げているのだ。

 フォードGT Mk IVの6分15秒977という記録は、アメリカの自動車メーカーが到達した新たな高みを示している。ポルシェやフォルクスワーゲンといったヨーロッパの強豪に肩を並べ、内燃機関のみの車両としては頂点に立った。67台限定という希少性も相まって、フォードGT Mk IVは自動車史に残る特別な存在となるだろう。


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