「外」ナンバーと事故ったら自分に過失がなくても泣き寝入りしかない? 噂の真相を探ってみた (2/2ページ)

万が一に遭っても落ち着いて対処を

 そのため、外交官ナンバーを付けた車両との接触事故などが発生してしまった場合には、おおむね以下の手順を冷静に踏む必要がある。

①:必ず警察を呼び、事故証明を取る

「相手が外交官だから警察を呼んでも無駄だ」とあきらめてはいけない。相手に罰則を与えられないとしても、「事故が起きた事実」を公的に記録させることは、のちの保険請求において不可欠となる

②:相手の情報を可能な限り記録する

 相手が外交官身分証の提示を拒むケースもあるだろうが、プレートの番号(最初の2〜3桁は国番号を示す)や車種、相手の特徴をメモや写真で残す

③:自分が加入している任意保険会社に即座に連絡する

 これがもっとも重要だ。外交官車両は日本の自賠責保険への加入義務はないが、外務省の指導により、現在は対人・対物無制限の任意保険への加入が義務付けられている。直接本人や大使館と交渉しても「外交特権」を盾に拒絶されるリスクがあるため、保険会社同士の交渉に委ねるのが鉄則である

 かつては「外交官ナンバーとの事故は泣き寝入り」と言われた時代もあった。しかし昨今は駐車違反反則金の滞納問題が社会問題化したことなどを受け、外務省も対策を強化している。

 現在では、任意保険に加入していない外交官車両にはナンバーを発行しない運用が徹底されているため、保険を通じた賠償自体は行われるケースがほとんどであるようだ。ただし民事訴訟は実質的に不可能であるため、示談交渉で保険会社から提示された過失割合に納得がいかなかったとしても、争う手段はきわめて限定されるというリスクは依然として残っている。

 となれば結論として「君子危うきに近寄らず」というのが、外交官ナンバーに対する唯一にして最強の防衛策となるだろう。

 彼らのクルマが強引な車線変更をしてきたり、不自然な動きをしていたりしても、決して意地を張ってはいけない。万が一の際に法治国家としてのルールが100%適用されない相手と公道でやり合うのは、あまりにもリスキーであり、無駄で馬鹿げた行為でしかない。

 青いナンバーを見かけたら「……あのクルマの車内は異国の領土である」と認識し、十分な余裕をもって先に行かせるなどして、とにかく距離を取ることが重要だ。そんな超安全策こそが、外国の攻撃(?)からあなた自身と愛車を守るうえでは最強の「迎撃ミサイル」になるはずなのだ。


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伊達軍曹 DATE GUNSO

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