この記事をまとめると
■デコトラ界では昭和時代の「当時物」パーツがいまなお絶大な人気を誇る
■マーカーランプやレリーフなどには当時物ならではの価値がある
■デコトラの当時物は旧車ファンとも共通する「時代の空気」を愛するカルチャーだった
デコトラ乗りも昭和の「当時物」が大好き!!
本サイトでも幾度となくフィーチャーし、好評を得ている「デコトラ(デコレーショントラック)」。またの名をアートトラックとも呼ぶ、全国各地のトラックが好きで好きでたまらないオーナーたちが、1960年代の昔から「飾り(トラッカーたちはトラックをカスタムすることを「飾る」というのだ)」続けているトラックのことだ。
このデコトラの歴史は前述のとおり1960年代からはじまり、映画『トラック野郎』が大ヒットした1970年代に爆発的なブームになったこともあり、その当時のトラックを、ひいてはその当時に作られたデコトラにあこがれを抱き、そんな車両をお手本にトラックを飾るトラッカーたちも非常に多い。ちなみにそんな1960〜70年代、また「第二次デコトラブーム」と呼ばれた1980年代のトラックのエッセンスを加えたトラックのアート(カスタマイズ)は、「レトロアート」と呼ばれる。
そんなレトロアートを楽しむトラッカーたちの間で熱い人気(「信仰」といってもいいかもしれない……!)を集めているのが、その当時に作られ、多くのトラッカーたちが装着・使用してきた昭和のアートパーツやグッズたち。いわゆる「当時物」と呼ばれるアイテムたちだ。
デコトラマニアの倉庫画像はこちら
この当時物は、ビンテージ輸入車や1960〜70年代の国産旧車、1980〜90年代のネオクラシックといった、乗用車のカテゴリーでも多くのファンの間で親しまれており、これらのパーツやグッズ類を集めているエンスージアストも多いことだろう。そういった「当時物好き」という一面に目を向けると、デコトラ好きも旧車好きも、趣味趣向は同じベクトルにあるのかもしれない
デコトラの当時物アイテムのカテゴリーは、外装パーツから電飾とよばれるマーカー・ランプ類、インテリアパーツや当時のカー用品など多岐にわたる。ちなみにここで紹介している外装の装飾パーツ、獅子や仁王様の面などのレリーフ類は、デコトラ黎明期の1960年代にはトラック専用の製品は存在せず、一般家庭の外装や室内の装飾に使われるものを、当時のトラッカーたちが「飾り」として見つけ出し、トラックに使用してきたという。それらはその後、台頭したトラック専門店やアートパーツのメーカー各社がトラック専用に改めて製造したという。ちなみにこのレリーフ類はその専用パーツだ。
昭和の当時物のパーツ画像はこちら
マーカーやアンドン類は1960年代のデコトラ草創期から多くのトラッカーたちに愛用されてきたパーツ。その当時に全国各地を駆け巡り、高度経済成長期を支えてきたトラッカーたちが、深夜の街道をかけるときに自分たちの愛車を目立たせたい、個性をアピールしたいと考え、車両にマーカーやランプなどの電飾類を装着し始めた。それがデコトラの始まりだともいわれている。つまり、電飾パーツはデコトラの元祖ともいえるパーツなのだ。
昭和の当時物のデコトラパーツ画像はこちら
また、1970〜80年代のカー用品もレトロアート好きなトラッカーにとってはお宝アイテム。これはその同年代に生産された乗用車、いわゆる旧車のファンにとっても垂涎の逸品ともいわれている。これらのアイテムは、その当時のトレンドやカルチャーも垣間見られるものが多く、シガーソケットに装着し、タバコをその頭の部分の穴に挿して点火する行灯型のライターやピースサインのランプなど、ユニークなグッズが多く存在していた。
これらのパーツやグッズを今回撮影させてくれたコレクター氏は、自身も平成後半期の三菱ふそうキャンターを1980年代スタイルにカスタマイズしている筋金入りのデコトラマニア。トラックだけでなくあらゆるジャンルの昭和のレトロカルチャーが大好きで、トラックパーツを大量にコレクションしているだけでなく、自身のガレージにも円筒形の郵便ポストなどを並べ、さらには自宅敷地内には自身が移築した「昭和の町並み」を再現した趣味のエリアも作られている。