始動した瞬間メーター内の警告灯「全点灯」ってウチのクルマぶっ壊れた? 安心してください「むしろ」正常の証です (2/2ページ)

残り続ける場合は実際の異常なので注意が必要

 近年、急速に普及しているEV(電気自動車)やハイブリッド車でも、この基本的な仕組みは同じだ。ただし、パワートレインの違いから、ICE(内燃機関)車にはないシステム固有の警告灯が追加されている点が異なる。たとえばEVでは、駆動用バッテリーの残量・温度・絶縁状態を示す警告灯や、充電システムにかかわる警告灯などが存在する。

 最新のEVモデルでは、OTA(Over The Air)アップデートによってECUのソフトウェアが更新される機能が一般化している。この更新時に警告灯の表示条件や診断ロジックが変更されることがある。それでも「起動時にすべての警告灯を点灯させて回路の健全性を確認する」というバルブチェックの考え方は、ICE車からEVに至るまで引き継がれている普遍的な安全設計思想だ。

 バルブチェックが終わり、ICE車ならエンジンが始動し、EVではREADY(走行可能)状態になると、正常なシステムの警告灯は次々と消灯していく。各ECUが「問題なし」と診断した結果を受け、表示をオフにするためだ。逆にいえば、その段階で消えずに残った警告灯は、そのシステムに実際の異常や故障が検出されたことを意味する。

 たとえばICE車の場合、エンジン警告灯(チェックエンジンランプ)が点灯し続けたときは排気ガスや燃焼にかかわるセンサーの異常が記録されていることが多い。ブレーキ警告灯が消えない場合は、ブレーキフルードの液量低下やパーキングブレーキの解除忘れ、あるいはブレーキシステムの電子制御異常などが考えられる。これらはいずれも、放置せずに速やかに点検に出すべきサインである。

 キーON時の全点灯は「正常の証」であり、消えずに点灯継続は「異常の通知」である。この単純な2段階の読み方を知っておくだけで、警告灯に対する誤った不安や、逆に異常を見過ごすという危険を避けることができる。クルマに乗るたび、“健康状態”を示してくれる光の信号はドライバーにとってありがたい機能なのだ。


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