この記事をまとめると
■人とくるまのテクノロジー展で三菱自動車が注目を集めた
■S-AWCは加減速と旋回を統合制御する独自技術である
■新型デリカD:5はS-AWC採用で走行性能をさらに向上させた
三菱が見せた最新制御技術の現在地
5月27日(水)から29日(金)までの3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜にて、自動車技術会が主催する国内最大級の自動車技術専門展示会「人とくるまのテクノロジー展2026 YOKOHAMA」が開催された。自動車メーカーや部品サプライヤーなど600社以上がモビリティに関する最新技術を披露するこのイベントは、どちらかといえばB2B色が強いが、一般的なクルマ好きが見ても楽しい展示は数多い。その筆頭となっていたのが、三菱自動車のブースである。
ブースの入り口では、もはや大人気キャラの風格すらある「デリ丸。」のぬいぐるみが出迎えるが、ただ置いてあるだけではなく、声をかけると会話が可能。やんちゃな少年っぽい声と話し方が可愛らしい。
しゃべるデリ丸。ぬいぐるみ画像はこちら
さて、今回の三菱自動車ブースのメインテーマは、三菱自動車が誇る四輪制御技術「S-AWC(Super-All Wheel Control)」と、2026年1月に大幅改良して販売を開始したばかりの「デリカD:5」の二本立てである。
S-AWCを語るにおいては、三菱自動車が追求する走りについて触れないわけにはいかない。それはズバリ、「どんな路面・天候でも、誰もが安全・安心・快適に自信をもって楽しく走れる」ということ。その実現のため重要になってくる走破性、直安性、操縦性といった性能を、人の感覚に寄り添った制御でシームレスに繋ぐためのシステムが、S-AWCだ。
その仕組みを簡単に説明すると、ハンドル、アクセル、ブレーキという入力情報に対し、車両に装着されたさまざまなセンサーがクルマの動きを検出、ドライバーの操作を補助するフィードバック制御を行うというもの。こうしたシステム自体は三菱以外にも多くのメーカーにおいて数多く存在するが、S-AWCにおいて特筆すべきはその制御の緻密さだ。
S-AWCの特長画像はこちら
多くの類似するシステムが、「旋回」「加速」「減速」それぞれの動きに対して個別に制御を行い、それを組み合わせているのに対し、S-AWCではそれらすべての制御を連続的にミックスさせている。これにより、システムが介入していることにドライバーが気付かないような自然な制御となり、結果として快適かつ信頼できる走りを実現できるという。
このS-AWCが新たに搭載されたことが、今回のもうひとつのメインテーマたる新型デリカD:5のトピックだ。ブースには外装が一部剥がされ、内部メカニズムが顕わな状態となったデリカD:5が展示され。さらにリヤが大きくリフトアップされるとともに、床面の一部が鏡張りになっているため、下まわりも見ることができる。
外板が一部取り払われたデリカD:5画像はこちら
デリカD:5では、従来の4WDセレクターに代わってドライブモードセレクターが備わり、S-AWCがモードによって4WDシステムを最適に可変制御するかたちになっている。今後知能化が進めば、天候や路面状態といった走行環境や車両状態、そしてドライバーのセンシングによって、S-AWCはさらに進化していくだろうということだ。
そのほか、三菱自動車と4WDの歴史から語られるパネル展示が見応え抜群であるだけでなく、技術展示員が常駐しているため、疑問点をつぶさに解説してもらえるのが嬉しい。
「人とくるまのテクノロジー展2026」は、今後6月17日(水)〜19日(金)まで名古屋展示会が行われるほか、オンライン展示も行われている。興味のあるユーザーは是非ともチェックしてほしい。