510馬力のAMG純正V8エンジンで武装! 最強ミニバンの座はメルセデス・ベンツR63 AMGで異論ナシ (2/2ページ)

その超希少さゆえに中古車価格は上昇傾向

 ところで、510馬力を後輪だけで受け止めたら、2.3トンの車重といえどもトラクションは危なっかしくて仕方ありません。それゆえAMGは前後トルク配分を40:60に固定した専用4MATICをセットアップ。4WDの圧倒的な安定感がありながら、コーナーの立ち上がりではお尻からグイグイ押し出されるFRライクな運動性能を実現したのだとか。

 さらに、足まわりは専用のAIRMATIC(エアサス)を装備。スポーツモードを選ぶと、ミニバンなのに路面に吸い付いたかのようにロールを抑え込み、コーナーでの身のこなしはさすがAMGと快哉を叫ぶこと請け合いです。

 もちろん、メルセデスベンツらしく「エンジンより速いシャシー」が構築されており、フロント265/45R20、リヤ265/45R20のタイヤホイールを選び、ブレーキローター径は390mmに及ぶというスポーツカーサイズ。どうやら、AMGは6人家族を乗せたとて「250km/hからのフルブレーキングが必要かも」と考えたようです。

 もっとも、最高速付近では4本出しマフラーが相当な轟音を奏でるわけで「パパ、飛ばし過ぎじゃね。うるさくて寝てらんねー」と後席からクレームが入ること間違いないでしょう。

 当時の新車価格は1400万円とされていましたが、カタログモデルでなく受注生産とされていた模様。それゆえ、国内では数台の登録しかなかったとか。ベースグレードの2倍に近い価格ですから、これも致し方ないでしょう。実際、北米でも100台ほどが売れただけで、AMGの意欲作としてはパッとしないもの。

 ですが、いまとなってはむしろ隠れた逸品としてジワジワと中古車価格が上昇中。2023年までは4万ドル程度だったものが、2025~2026年では5万~6万ドルに到達。国内では過走行(10万kmオーバー)車が700万円超えという値付けもあります。

 普通のミニバンは乗りたくないというパパさんも、AMGのド根性マシンなら喜んでアクセルをベタ踏みするのではないでしょうか。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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