ワーゲンバスに負けず劣らずのデザイン! メルセデス製のレトロミニバン「O319」がめちゃくちゃカワイイ……でも3000万円ナリ!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ヴィンテージミニバンとしてフォルクスワーゲン・タイプ2が世界中で人気だ

■メルセデス・ベンツの「O319」もヴィンテージミニバンとして注目されている

■現存数が少ないことなどから中古車はプレミア価格で取引されている

メルセデス・ベンツにもあった「可愛いバス」

「おしゃれで可愛いヴィンテージ・ミニバン(ミニバス)」といえば、誰もが真っ先に思い浮かべるのはフォルクスワーゲンのタイプ2、いわゆるワーゲンバスだろう。確かにあの愛嬌あるルックスは唯一無二であり、カリフォルニアの空気感とヒッピー文化をまとったあの姿は、クラシックカーに詳しくない層にまで完全に浸透した。いわば「永遠のアイコン」である。

 だが世のなかにはタイプ2ほどメジャーな存在ではなく、もっとマニアックで、さらに濃厚なドイツの職人気質を漂わせるが、しかし悶絶級に可愛いミニバスも存在する。

 それが「メルセデス・ベンツ O319」だ。

 1955年、当時の西ドイツで産声を上げたO319は、メルセデス・ベンツの商用車戦略においてなかなか重要な役割を担ったモデルだった。当時のメルセデスの商用車部門は、大型トラックや大型バスですでに成功を収めていたが、より小まわりの利く、市街地での配送や少人数輸送に適した「L319(トラック仕様)」および「O319(バス仕様)」も市場に投入することを決定したのだ。

 まず目を引くのは、その外観だろう。威圧感すら漂う現代のメルセデスからは想像もつかない、丸みを帯びたフロントマスク。突き出したノーズがなく、フロントウィンドウの下にちょこんと鎮座する丸型ヘッドライト。その風貌は、まるで森のなかからひょっこり現れたタヌキのようであり、この愛嬌だけでごはん3杯はいけそうだ。

 ここで少しだけ技術的な考察を。O319は、エンジンの上に運転席を配置する「キャブオーバー構造」を採用している。キャブオーバー自体は、大型トラックの世界では当時すでに存在していた。だがO319の凄みは、このコンパクトなサイズ(全長約4.8m)に、大型車ゆずりの堅牢なパッケージングを完璧に落とし込んだ点にある。

 先行するフォルクスワーゲン タイプ2が「リヤエンジン・リヤドライブ」でスペース効率を稼いだのに対し、メルセデスは「フロントエンジン・リヤドライブ」にこだわりつつ、キャブオーバーにすることで広い室内を確保。これにより、重い荷物や多くの乗客を乗せた際でも、メルセデスらしい安定した操縦性と耐久性を実現したわけだ。O319は単なる「カワイイ鉄の箱」ではなく、あくまでも最善を目指した「メルセデス品質の小型バス」なのである。


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伊達軍曹 DATE GUNSO

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