この記事をまとめると
■アジア圏のモーターショーではインフルエンサーの活動が目立っている
■メーカー専属の人も多く視聴者からの質問にその場で答える光景も珍しくない
■中国系メーカーにその傾向が強く外資系メーカーには少ない印象だ
アジアのモーターショーはインフルエンサー一色
ここのところ、タイやインドネシアの自動車ショーへ取材に行くと、会場内で目立つ存在となっているのがインフルエンサー。純粋なメディアというよりは、一部中国系メーカーの専属のような形で終日そこのブースから情報発信しているようである。
ほかにも、中国以外のメーカーブースでよく見かけるのが、コンパニオンのお姉様以外の女性スタッフが絶えずそれぞれスマホを使って会場からライブ配信を行っている姿だ。
中国のモーターショーによる配信風景画像はこちら
会場への呼び込み効果がどれぐらいあるのかはわからないが、東南アジアのショーは会場で新車を販売するのが主目的となるため、少しでも多くの人に会場へ足を運んでもらいたいとの狙いもあるように見える。
国内での報道規制の厳しい中国では、海外から中国を訪れてショー会場を取材するにしても短期有効となるジャーナリストビザの取得が会場内の取材が可能なメディアパスの発給要件とされている。
しかし、このビザ取得には政府など公的機関が発行した記者証が原則必要となるなどハードルがかなり高く、日本の大手新聞社でも取得に骨を折ることになるので、筆者のような自動車専門メディアでの活動が中心となるような立場ではビザ取得はほぼ無理だとも考えている。
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2026年4月24日から5月3日の会期で開催された、第19回北京国際自動車展覧会(北京モーターショー)では、通常のメディアパスに加え、取得要件を緩和したインフルエンサーなどに向けたパスの申請も受け付けていた。
このような主催者側の配慮もあったのか、プレスデーにショー会場を訪れるとかなり多くのインフルエンサーが配信活動を行っていた。聞いたところでは、各出展企業と個々に契約を結んで、専属で情報発信を行っているインフルエンサーがほとんどではないかとのことであった。あまりの多さに、会場デビューしたばかりの展示車に近寄ると周囲にいる多数のインフルエンサーの情報発信する声(中国の人はそもそも声が大きめ)が共鳴して、その場はまさにカオス状態となっていた。
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単にライブ配信するだけではなく、視聴者からの質問にもその場で答えているとのことであった。あまりの多さに会場を歩く日本人のなかからは、「実際個々のチャンネルで視聴している人はどれぐらいいるのか」といった声も聞かれていた。基本的には”映え”を意識してか、配信者の多くは若い女性がほとんどなのだが、いわゆる中年のオジサン系インフルエンサーも活躍していた。ある日本人は、「年配の男性を意識した車両には、それなり(年配の男性)のインフルエンサーが情報発信しているのではないか」と私見を披露してくれた。
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北京及び上海モーターショーでは、いわゆるコンパニオンが展示車の横などに立つことが禁じられている(車両説明員ならOK)のだが、それがメーカーブースの公式なものなのか自体も定かではないのだが、コンパニオン風のコスチュームを着た若い女性が展示車の横に立ち、その姿をスタンドに立てた自分のスマホを使って自らライブ配信するなど、会場にはかなりカオスな風景が広がっていた。ライトのような照明器具を駆使するインフルエンサーも目立っており、欧米や日本からやってきて取材している身からすると、そのやや度を超えたレベルにかなり圧倒されてしまう。
動画で車両説明を収録するネットメディアとライブ配信するインフルエンサーなど、中国の人の情報収集手段は完全にデジタル発信のものとなっているのがよくわかった。
ただし、外資系ブランドブースではこのような動きはほとんど見かけなかったように記憶しており(インフルエンサーがいたとしても少数でおとなしかった)、そのコントラストも印象的に映った。