死亡交通事故原因の1位は「漫然運転」だった! 集中しない運転のクルマは「走る凶器」でしかない (2/2ページ)

疲労・眠気は集中力の大敵

 もっとも、どんなにクルマ・運転が好きでも、退屈な移動や、長時間渋滞にハマれば、楽しいとも面白いとも思えないだろう。集中力が切れてしまっても無理はない。

 クルマの運転では視力や体力以外に、脳を正しく働かせることが重要だ。自分では気づかないうちに、さまざまな疲労が蓄積していることがある。当たり前のことすぎて恐縮だが、運転をする前には十分に睡眠時間をとること、疲労を感じる前に定期的に休憩することがもっとも重要だ。

 また、脳の血流を促進させるビタミン補給も集中力の維持に効果的とされていて、ブドウ糖やアミノ酸、タンパク質などが、その代表的なもの。脳内の神経伝達物質が十分に分泌され、それと連動して幸せホルモンとも呼ばれる〝ドーパミン〞や、集中力・注意力に関連する脳内物質の〝ノルアドレナリン〞の分泌が適
切に調整されるという。

 ただし、よく耳にする、「疲れたときは糖質を摂るといい」という話には注意が必要だ。一気に摂取すると、たしかに血糖値は急速に上がるが、その反動で血糖値が急降下したときが怖い。この症状は”血糖値スパイク”と呼ばれ、眠気や倦怠感を招くほか、集中力も大きく低下させてしまう。空腹を感じて甘いものが欲しくなったときは低糖質のバナナがおすすめだという。

意識すべきは脳の活性化

 前項で述べたように、集中力を維持するうえで脳の働きはきわめて重要だ。そして脳は、呼吸で体内に新鮮な空気を適切に送り込むことによって活性化される。つまり、運転中の姿勢も集中力に大きく影響するということだ。

 咄嗟の緊急回避操作にも対応できそうにない、背もたれを大きく倒した、寝そべったようなシートポジションは論外として、逆に上体が前方にかがみすぎた体勢は呼吸が浅くなる。体内(脳)に酸素を取り入りにくくなって集中力が低下するという。

 こうした状況は、運転に慣れていないビギナーに限らず、経験のあるドライバーでも普段と違うクルマに乗り換えたり、まったく土地勘のない地域を運転するなど、緊張感を伴う状況で陥りやすい。

 また、「緊張すると同時に集中力が高まる」というのは誤った認識だ。まったく緊張感がないのも困ったものだが、経験豊富なトップアスリートでさえ緊張に押しつぶされて集中力を欠き、ミスをすることは珍しくない。

 クルマの運転では適切なシートポジションを意識するのは当然として、自身で「緊張している」と感じたら、まずパンパンに張っている肩の力を抜き、何度か大きく深呼吸をしてリラックスを心がけることだ。目を三角にして、自分に余計なプレッシャーをかければリキミは増すだけだ。

 繰り返しになるが、「運転を楽しむ」意識こそが集中力を高め、維持するうえでもっとも重要であることをぜひ覚えておきたい。

※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております


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