今どき生産国を気にするのは無意味 ノア&ヴォクシーは日本だけではなく、一部海外でも販売されている。筆者が知っている限りでは、ともに右ハンドルとなるのだが、香港ではノア(ハイブリッドのみ)、インドネシアではヴォクシー(ガソリンのみ)がラインアップされている。インドネシアの首都ジャカルタで通りを走るクルマを定点観測すると、ヴォクシーをよく見かける。台湾に生産拠点を設けるのは、このような市場での販売強化という意味合いもあるのかもしれない。
インドネシアで走ってるトヨタ・ヴォクシー 画像はこちら
インドネシアでは、日産セレナがe-POWER、ホンダ・ステップワゴンがe:HEVをラインアップしている。ヴォクシーがこの3車種(いずれも日本からの完成車輸入)のなかで群を抜いて人気が高いことはいまも変わらないが、ヴォクシーもHEVがラインアップできれば、人気をさらに高めることにつながるかもしれない。
1980年代、アメリカとは貿易摩擦の象徴となるほど海外で日本のクルマが売れまくった。当時は日本以外の国々の自動車メーカーでは信じられないぐらい先進的で効率的な生産を行い、そこで製造される自動車の品質や性能の高さも群を抜いていた。しかし、海外メーカーも生産体制を整え、いまでは80年代ほど日本のクルマが群を抜いて先進的で性能も高いというわけでもなくなった(それでも耐久性能や燃費、環境性能では高い信頼性を得ていることには変わりはないが)。
レクサス ES(初代) 画像はこちら
最近自動車関連の生産現場に詳しい人から、そこで働く従業員の半分が外国人技能実習生となっているところも珍しくなく、そのなかで高い品質そして効率的な生産を維持することに、日本人従業員が奔走しているとの話を聞いた。
MADE IN JAPANのメリットは今後品質よりも、失われた30年によりほぼ30年間横ばいとなった賃金により、海外で生産して船積みして日本にもってくるより、コストが安く上がることのほうを意識して、国内生産回帰がすでに検討されるようになっているとも聞いている。ただ少子高齢化に歯止めがきかない現状では、働き手は海外から技能実習生などとして、働きにきてくれる人たちの助けが必要なことも間違いないだろう。
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海外ブランドではヘッドクォーター(本拠地)以外の生産国製のモデルは当たり前のように存在している。日本で使う日本のクルマだから日本製が当たり前、つまり国産車が当たり前という意識を、消費者もそろそろ変えなければならないかもしれない。すでに自宅にある家電製品の生産国を見れば、クルマ以外では我々消費者は抵抗なく受け入れているのに、クルマではしばしば原産国が話題となることを、筆者は不思議に感じている。