この記事をまとめると
■自動車メーカーはかつての名車用のパーツを復刻し始めている
■光が当たっているのは一部のモデルでほとんどの車種は未対応だ
■文化の創造や啓蒙の側面がある事業なだけにもっと広い視野をもっての対応を望む
もっといろいろなクルマにも目を向けてくれ!
1月に開催された東京オートサロンのホンダブースでは、美しくレストアされたNSXが多くの来場者に注目されていました。これは近年の旧車ブームを背景にした同社の取り組み事例ですが、いまでは他社でも同様のプロジェクトが見られます。今回は、このメーカーによる旧車向けサービスについて考えてみたいと思います。
●賑わいを見せるレストアや復刻パーツ事業
旧車、とりわけ1980~90年代のいわゆるネオ・クラシックカーは、現行車にない個性をもちつつ、走りや装備など、日常使いにも十分対応可能なことが高い人気を支えているようです。じつは筆者も1980年代のクルマを愛車にしていますが、毎日の使用に特段の問題はありません。
筆者が乗るいすゞ ジェミニ画像はこちら
この高い旧車人気に対し、メーカー自身もいくつかのサービスを始めています。冒頭のホンダでは新たに「Honda Heritage Works」を掲げ、初代NSXのレストアやヘリテージパーツの供給を実施しています。
また、マツダでは「CLASSIC MAZDA」として初代ロードスターのレストアや、FC/FD型RX-7の復刻パーツ供給を行っているし、トヨタは「GR HERITAGE PARTS」として、ハチロクやA70型スープラ、歴代ランクルの復刻パーツを提供、日産も第二世代GT-Rのレストア事業を展開中です。
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従来、レストアは民間の業者が行ってきましたが、やはりメーカー自身が手掛けるとなれば、安心感や信頼度の高さは段違い。その点でこうしたサービスの展開は大歓迎であり、もっと早く導入されてもよかったと思えるほどです。ただ、個人的には気になる点もあったりします。
●スポーティカー偏重ではつまらない
それは、対象車種が一部のスポーティカーに限られていることです。もちろん、クルマ好きの人気車であったり、車体の残存数を考えれば自ずとメーカーを代表するスポーティカーに偏りがちになるのは理解できますが、自動車文化の醸成という観点から考えるとチョット物足りないかと。
マツダ RX-7(FD3S&FC3S)画像はこちら
たとえば、トヨタならハチロクやスープラばかりでなく、当時のカローラやマークIIなど、ごく普通のモデルも対象にしてはどうかと。ホンダもNSXだけでなくシビックやアコードなども面白いし、日産ならマーチやキューブ、セドリックなどなど……。
日産 マーチ(K10)画像はこちら
こうした車種にはヒット作として一定の残存数が見込めるモノもあるし、実際いまでも大切に乗っているユーザーはいるはず。なにより、とくに走り屋方面ではないクルマ好きのニーズに応えることで、より豊かな自動車生活が想像できるのです。
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「それじゃあ需要と供給的に商売にならないだろ」なんて声が聞こえてきそうですが、そもそもこうした取り組みやプロジェクトは文化の創造や啓蒙の側面があるワケで、採算だけで考えないからこそメーカーが行う意味があると思えるのです。
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そんなふうに考えると、たとえばスバルのレガシィやスズキのジムニー、三菱のギャランなど、まだ事業を行っていないメーカーも含めてワクワクするような世界が待っていると思うのですが、メーカーの皆さま、いかがでしょうか?