ツナギはレース現場でも使われている
日本で”ツナギ”と呼ばれるようになったのは、上下が”つながっている=繋ぎ”ということが由来のようです。正式には”カバーオール”や”メカニックスーツ”、”ワンピース作業服”などと呼ばれますが、日本では「つなぎ服」という呼び方が定着し、現在では作業服メーカーでも一般呼称として使われています。
ツナギにはいまでも多くのメリットがあります。腰をかがめても背中が出ず、油や切り粉が服のなかに入りにくいほか、ベルトやシャツが工具や機械に引っ掛かりにくいなど、自動車整備においてのメリットは多くあります。一方で、脱ぎ着のしにくさや夏場の暑さといったデメリットもあるため、作業現場によっては、上下が分かれたセパレートタイプの作業服もポピュラーな存在ですが、そちらは比較的ライトな作業の現場で用いられることが多く、用途に応じて使いわけられているようです。
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また、レースのメカニックもツナギを着用しています。基本的な理由は一般の整備士と同じで、衣服が工具や車体に引っ掛かりにくく、激しく動きまわるピット作業でも安全かつスムースに作業できるためです。さらに、レースではガソリンなど引火性の高い燃料を扱う機会があるため、万が一の火災に備える必要があります。そのため、多くのレーシングメカニック用ツナギには難燃素材が採用されており、作業性だけでなく、万が一の際に身体を炎や熱から守る重要な保護具としての役割も担っています。
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日本では1980年代以降、自動車メーカーやディーラーごとのブランドカラーやロゴをあしらったツナギが広まり、企業イメージを象徴するユニフォームとしての役割も担うようになりました。さらに、ストレッチ素材や通気性の高い生地、難燃加工や静電気対策なども取り入れられ、着心地や安全性は大きく向上しています。こうしてツナギは100年以上にわたって進化を続け、現在では整備士の仕事を支える、高機能なワークウェアとして欠かせない存在になっています。
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これは余談ですが、”BOUSOUZOKU”が着用する特攻服は、多くの場合ツナギではありません。あれはその名のとおり、戦時中のパイロットが着用した特攻服がもとになっていて、上下がわかれています。ただ、仲間内で改造を楽しんでいるときに着用していたツナギに刺繍を入れ、チームウエアとして着用しているケースもままあり、外から見たら同じに見えてしまうかもしれません。
ちなみに、”カバーオール(ツナギ)”と”オーバーオール”が混同されているケースもたまにあるようです。”カバーオール(ツナギ)”は前述のように上着とズボンが1体になったワンピース構造のウエアです。前面はファスナーやボタンで大きく開き、袖も付いているため、全身を汚れや油、切り粉などから保護できます。機械への引っ掛かりも少なく、自動車整備や工場作業など、安全性が重視される現場で広く使われています。
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一方、”オーバーオール”は”胸当て(ビブ)付きのズボン”という構造のウエアです。肩ひもで吊るして着用し、腕や袖はありません。そのため、下にシャツやジャケットを着ることを前提とした作業着で、英語の「overall」は「服の上から着るもの」という意味に由来します。
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全身を覆う必要のない農作業や建築現場、塗装作業などで使われるほか、シャツやジャケットとのコーディネートがしやすいことから、古くからファッションアイテムとしても親しまれています。