普及のカギは価格だけではない
かつて電動バイクをピザの宅配に利用したら使い物にならなかったとの話があった。そこで利用実態を調べると、エンジンのスクーターと同じような運転をしていたという。エンジンのスクーターは、発進加速でスロットルを大きく開けて出足を稼ぐ運転になっているはずだ。ガソリンエンジンの特性がそれを求めるし、自動変速の機構もまず回転を上げて初速を生み出す使い方を求める。
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対してモーター駆動では、低速トルクがエンジンに比べてはるかに大きいので、発進でスロットルをあまり開けなくても十分な加速が得られる。前述のピザの配達でも、モーターに合わせたスロットル操作をしたら十分に役立つ走行距離になったという結果である。
日本郵便は配達に電動バイクを導入しているが、彼らもスロットル操作は穏やかだ。電動ならではの操作方法を利用者がそれを身に着けることに加え、走行距離についてもEVと同じような実用に則した電費のモード試験が、普及の前提となる理解を深めるために必要ではないだろうか。
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ガソリン価格が上昇し、日々の移動や通勤などでスクーターを使う人にとってはEVと同じように燃料代は半分ほどになるだろう。ICON e:の場合では、満充電まで100Vの交流電源で約8時間という。100Vなら一般的なコンセントを使うことができ、毎晩寝ている間に充電が済んで翌日は満充電で出掛けられる。
都内を中心にバッテリー交換の事業も行われているが、スクーター感覚での個人の利用では、まず自宅で充電できれば日常的にはそれほど困らないのではないか。手ごろな価格の電動バイクの選択肢が増えれば、ガソリン代に比べ安い電気代で日々の移動を満たせるようになっていくだろう。