ジト目は技術の進化と従来型デザインからの脱却
まず1点目は、シンプルに”最新技術の見せ方”として。LEDによる表現は日々進化しており、直線だけでなく円環表現も可能になりました。さらに、単純な円ではなく、それをいくつかに分割して構成する見せ方にも成功。円の上部をカットするのは、その応用的な表現手法であり、造形自由度の高さを示す証でもあります。
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2点目は当然ながら「表情」の強化です。デリカミニの”デリ丸”が好例ですが、もともとクルマは擬人化やキャラクター化が日常的に行われてきた存在。アニメの登場人物を思わせるジト目は、まさに最適な素材と言えるでしょう。また、この「表情」に関しては、デザイナーが求める新しさという観点も見逃せません。
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先日、クロスビーの担当デザイナー氏に話を聞いたところ、このジト目は「丸からの脱却」であり、新しい表情や強い目力を与える最適な手法だと語っていました。前期型が「丸」を造形テーマとしていたことを踏まえると、その印象を瞬時に転換できる力を持っているのです。
過去にも存在していた丸型のランプの変異型
3点目は、表情に準じて「個性」を与える常套手段という視点です。ジト目とは若干異なりますが、丸型ライトの上部を隠す手法は過去にも存在します。たとえば、1991年発売の2代目いすゞピアッツァは可動式ヘッドライトカバーを採用しており、また鬼才クリス・バングルが手がけたBMW 7シリーズ(4代目/2001年)では、レンズで丸型の上部を隠すデザインを採用していました。いずれも強烈な個性を放つものであり、ジト目的な見せ方は決して突発的なものではなかったのです。
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こうして見てみると、いま注目されているジト目ライトは、クルマが潜在的に持つキャラクター性や個性を、最新技術によってより明快に引き出す手法であることがわかります。その意味では、この流行はきわめて自然な現象なのかもしれませんね。
令和の新たな勢力!? ”ジト目”なクルマたち
●三菱デリカミニ
キリッとしたジト目がヤンチャ可愛いデリカミニ。性能はSUV顔負けの走破性を誇り、4WDモデルの足まわりは三菱開発によるオリジナルセットアップだ。
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●ホンダN-ONE e:
キュルルンとしたジト目のN-ONE e:。EV商用バンのN-VAN e:に続く、ホンダの軽E V第2弾モデル。満充電270km以上の航続距離を誇る。
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●スズキ・クロスビー
従来の涙目ヘッドライトから、後期型ではジト目にイメージチェンジ! 衝突被害軽減ブレーキやACC、車線維持支援機能など安全装備が全車に標準装備された。
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●ランドローバー・ディフェンダー
ジト目ライトの元祖がディフェンダーだ。写真のOCTAはもっともタフで高い走破性を誇り、そしてラグジュアリーさでも群を抜くトップグレードだ。
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●ジープ・レネゲード eハイブリッド
ディフェンダーは若干ツリ目で「もしかして怒ってる?」と尋ねたくなるが、こっちは正統派のジト目。同社初のマイルドハイブリッドモデルだ。
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※本記事は雑誌「CARトップ2025年12月号」の記事を再構成して掲載しています