大人気の「残クレ」のうま味がなくなる! 日本の金利上昇で再考すべきクルマの買い方 (2/2ページ)

クルマの買い方が多様化してきている

 日本国内における平均新車購入価格は約331万円となっている。アメリカのように平均5万ドル(約800万円)となると、さすがに現金一括で購入することはかなりハードルが高くなるし、アメリカではそもそも原則として現金一括払いはできない(資金洗浄などを防止するため)。

 日本でも統計をみるかぎり、平均購入価格の上昇傾向が続いている。仮にタイのような乱売がなくBEV(バッテリー電気自動車)の普及が進めば、平均購入価格はまさにうなぎのぼりとなるのだが、中国、アメリカ、そしてタイの様子をみれば、BEV販売はたいてい普及が進むなかで乱売傾向となってしまうので(タイでは同クラスの日系ハイブリッド車並みで買えるようになっている)、BEVが普及していけば、車両価格が高いぶん、平均購入価格上昇の抑制に貢献するかもしれない。

 残価設定ローンはいまでも走行距離など使用制限もあり、誰にでも勧められるものではない。比較的長距離使用が多く走行距離が伸びてしまう人や、小さい子どもを乗せることが多いと日々クルマを使用することになり外装の生活傷、車内の汚れも目立ち、結果的に走行距離の規定距離オーバーも頻発しやすくなる。精算のときに追い金が発生するリスクも高く、そこを見据えて勧めるかどうかを判断するセールスマンも多いようである(あとあとのトラブル回避のため)。走行距離オーバーなどで発生する追加払いは結構金額が嵩むケースも目立つので、残価設定ローンの利用には慎重な判断も求められているのである。

 買ったクルマを乗り潰すという乗り方もあれば、短期間で新車に乗り換えたいという人もいるだろう。諸外国ではローンで買うのは当たり前だから……と、筆者はローン利用を後押しするつもりはない。多様な価値観が広がるなかでマイカーの乗り方も多様化しているので、支払い方法も多様化しているものと、現状を認識している。

 低金利が売りものだった残価設定ローンだが、気がつけばその魅力を失いかねないほどの金利上昇傾向を見せている。以前より社会が不安定となり、緩い審査といわれていたディーラーローンでも、審査を通らないケースも目立ってきているとされる。そうなるとカーリースへ流れるということも考えられるが、新車販売促進を効果的に進めるには、買い方の多様化も必要であるものの、やはり賃金上昇とともに社会不安が減っていくことを願うしかないのかもしれない。


この記事の画像ギャラリー

小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報