欧州でワゴン車の人気が根強い理由
その理由のひとつが、ドイツ人の有給休暇の多さ、旅行好きに伴う、アウトバーンを長距離・長時間走り、家族とともに目的地を目指すバカンス旅行にある。家族4〜5人と長期間の旅行滞在のための荷物を同時に載せられる、セダンから派生したステーションワゴンの室内と荷室の広さ、荷物の積載性が選ばれる要件ではあるものの、ドイツならではの事情として、速度無制限区間もある高速移動のためのアウトバーンの存在があるからだ(多くの区間で100〜130km/h制限とされ、速度無制限区間でも推奨は130km/h)。
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じつは、何度もアウトバーンをフォルクスワーゲンやオペル、アウディで走った経験があるが、速度無制限区間では一般ドライバーの古臭いクルマでも120〜140km/hのハイスピードで走っている。もちろん、高性能車はとんでもないスピードを出しているのだが、そうした1日1000km以上の移動もめずらしくないアウトバーンの環境において、横風の影響を受けにくく、乗り心地や運動性能に優れるというメリットがあるためだ。背の高いSUVより低重心で走れるセダンはもちろん、それに近い安定感ある走りが得られ、なおかつ荷物がたっぷり積めるステーションワゴンは、SUVブームのいまでも愛用者が多いのだろう。
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さらに、ドイツでは社用車としてもステーションワゴンが選ばれる傾向にあり、メルセデスベンツ、アウディ、BMWといったプレミアムブランドのステーションワゴンが会社のVIP用の”アウトバーンでの移動の時間をお金で買う”送迎車としても活躍しているという。
そうした欧州、とくに自動車大国であるドイツでは、いまでもそうした要件を満たすステーションワゴンやセダンの需要が衰えず、自動車メーカーもそれに応えるために用意しているわけだ。もちろん、愛犬家と愛犬のためのドッグフレンドリーカーとしてもワゴンは最高である。
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最後に筆者がこれまでもいまも、国産ステーションワゴン2台、ドイツ製コンパクトステーションワゴン2台を乗り継いでいるのは、家族の一員である愛犬とドライブに出かける機会が多く、ハッチバックやコンパクトSUVには積み切れない荷物とともに出かけるのと、SUVに比べ低フロアかつ低重心で人も犬も乗降しやすく、低重心ゆえに操縦安定性に優れている点にある(同じように操縦安定性に優れたSUVも数多く存在するが)。
極めつけは利用する機会も多い、立体駐車場への入庫容易性があるからだ(その点ではスバル・レヴォーグレイバックのストロングハイブリッドモデルはクロスオーバー寄りのワゴンに分類できるかもしれない)。
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昨年、あるアーティストのライブで横浜のぴあアリーナMMにクルマで訪れた際、周囲の車高制限のない平面駐車場はミニバンやSUVの利用でどこも満車。駐車場を見つけられない駐車難民のミニバンやSUVがウロウロ徘徊しているなか、すぐ近くの全高1550mm制限の立体駐車場にすんなり停められたときには、「ステーションワゴンに乗っていて本当によかった!」 と実感したものだ(そこに停められなかったらライブのスタートに間に合わなかったかもしれない)。