AIがドライバーをサポートする時代がすぐそこに
もうひとつの車両統合制御技術は、ハイブリッドのレクサスRXで体感した。こちらはドライバーの運転を車載AIが分析して、自分にあった味付けを作り込めるというもの。
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短時間の試乗でも、減衰力調整によるハンドリングの適正化や、アクセル開度マップや前後トルク配分の最適化で、自分だけの味付けに仕上げる楽しさの片りんを感じることができた。贅沢をいえばブレーキのレスポンスや利き具合もアジャストしてくれると理想的と感じたが、レクサスRXで実現するには、技術的なハードルもあるようだ。
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もっとも、ブレーキフィールを自在にセッティングできる未来も、アイシンは見据えている。同社傘下のブレーキ専業メーカー「アドヴィックス」が開発している次世代・フル電動ブレーキシステムが、そのテクノロジーだ。
レクサスRZの試験車に搭載された、このメカニズムはフロントが左右独立電動シリンダー+油圧の対向キャリパー、リヤが電動キャリパーの組み合わせとなっている。4輪独立ブレーキ制御の幅が広がり、従来技術のバイワイヤブレーキシステムより応答性も35%ほど向上しているという。
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たしかに、試乗してもまったく違和感はなく、レスポンス面での優秀さは最初のひと踏みから実感できた。この乗り味であれば、量産車へ採用してもドライバーから不満の声は上がらないであろうし、制御の幅が広がるメリットを考えると、量産化へ期待が膨らむ新技術といえる。
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次に紹介するのはテスラ・モデルYに搭載された「TEKIZAIボデー」。モデルYといえば、車両の主要部品をギガキャストという巨大な鋳造アルミ製としていることが特徴で、高強度の一体構造が、走りに対するメリットを生み出していることでも知られている。
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一方で、ギガキャストの一体構造には、事故などでダメージを受けた際の修復が難しく、コストが高いというデメリットもある。アイシンが開発中のTEKIZAIボデーは、ギガキャストを複数のアルミパーツに置き換えるもの。アルミ製バンパービームの開発経験を活かして、アルミ押し出し材とボルト止めすることで修理コストを低減させるアイディアだ。
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ただし、走り味についてはギガキャストの剛性感にはまだまだ及ばない。分割構造による生産性やリペアコストの低減だけでなく、ギガキャストと置き換えたくなるほどの、走りにおけるアドバンテージを生み出す技術になることを期待したい。
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ここまでアイシンの未来技術が生み出す価値を走って確認したが、最後に、乗降性を向上させる技術「ストレスフリーエントリーシステム」を紹介しよう。
アルファードに組み込まれた、この技術の概要を簡単にまとめれば、カメラとAI、スマートキーやデジタルキーとの通信によって、乗員の意思を車両が感じ取り、自動的にドアを開け閉めするというもの。
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たとえば、後席スライドドアに近づいたときの視線や姿勢から乗り込む意図を車両が感じ取って、自動的にドアを開けるといった具合。同じ機能は、テールゲートやフロントドアにも備わっている。
逆に、車両盗難などを試みようとしていると検知した場合には、警告を発することもできる。フロントタイヤの奥に手を入れるようなポーズをとると、最大級の警告を行うのは、まさにアルファードのリアルといえそうだ。
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なお、周辺検知に使うカメラ自体は、アラウンドビューなどで使われている汎用的なもので、この機能を実装するのにハードウェア的なハードルは低いという。こうした「おもてなし」に関するテクノロジーも開発していることからは、アイシンの守備範囲の広さを実感することもできた。さすが、日本を代表するメガサプライヤーである。