「箱崎JCTは迷宮」「代々木PAは度胸試し」熟練ドライバーでもビビる首都高「5つの超難関」ポイント (2/2ページ)

熟練ドライバーの常識も通用しない

箱崎JCT:首都高のバミューダ・トライアングル「多重複合迷宮」

 首都高の迷宮性を語るうえで外せないのが箱崎JCTである。6号向島線と9号深川線が交差する巨大ジャンクションだが、ここは高架が2層構造になっており、スマホのGPSがズレやすいことでも知られる。

 さらに恐ろしいのが、その直下に鎮座する「箱崎ロータリー」の存在だ。本線への合流、出口、パーキングエリアが円形交差点のなかに複雑怪奇に組み込まれており、一時停止標識と信号機が点在する。「トイレに行こうとしてPAに降りたら、二度と元の本線に戻れなくなった」という、まるで都市伝説のような実話もあとを絶たない。カーナビの画面を信じ切っているドライバーほど、深い罠にハマりやすいポイントだ。

代々木PA 出口合流:加速車線ほぼゼロからの度胸試し

 高速道路のPA出口といえば、十分な長さの加速車線を走ることで、自車の速度を本線の流れに合わせて合流するのが常識である。だが4号新宿線上りにある代々木PAの出口には、そんな常識は通用しない。

 目の前に現れるのは「一時停止」の標識。そして、その先にある加速車線はわずか十数メートルしかない。しかも本線側は見とおしの悪い急カーブになっており、そこに時速60km以上で車列が次々と飛び込んでくる。

 地方のドライバーが「そろそろ合流しようかな」と緩やかに加速して進入しようものなら、マジで本線のクルマに追突されかねない。一時停止線で完全に止まったのち、首を大きく振って本線の隙間を目視確認し、一気にアクセルを床まで踏み込むフル加速が求められるという、まさに心臓に悪い「0-100km/h加速選手権」の会場なのだ。古い世代の自然吸気エンジンを搭載する軽でこのPAに入るのは、ハッキリいって危険だ。

板橋JCT〜熊野町JCT:高速クロスが交錯する4車線の激流

 かつて首都高屈指の渋滞名所として名を馳せ、拡幅工事によっていくぶん走りやすくなったとはいえ、現在もなお難易度が高いのが板橋JCT〜熊野町JCT間である。5号池袋線とC2中央環状線が合流した直後、ふたたび行き先ごとに分岐していく構造だ。

 4車線に広がった道路の上を、美女木・大宮方面へ抜けたいクルマと、山手トンネル方面へ潜りたいクルマが高速で行き交うポイントで、合流してきたクルマと出ていくクルマの速度差が大きいため、どのクルマがどのタイミングで左右に動くのかを瞬時に見極める必要がある。周囲のペースを乱さずにスムースな車線変更を行うには、独特の「首都高慣れ」が必要とされるだろう。

 首都高速道路は、限られた都市空間と予算のなかで工夫を重ねて造られた土木技術の結晶である。しかしそれゆえ、現代の一般的な高速道路の規格からは外れた「無理な構造」が各所に残されているのも事実だ。

 もし地方から東京へクルマで訪れる機会があるならば、「首都高は地方の高速道路とはまったくの別物である」という認識をもっておいて損はない。迷ったり怖くなったりしたときは、無理に強引な車線変更をするのではなく、「間違えたら次の出口で降り、下道で仕切り直せばいい」という割り切りの心をもつことが、最大の安全策といえるだろう。首都高は「次の出口」もけっこう近いので、無理に焦る必要はないのだ。


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伊達軍曹 DATE GUNSO

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