この記事をまとめると
■ドライバーによる犯罪行為が多い諸外国ではタクシーは怖い乗りものと考えられている
■日本のタクシーは安全な乗りものとして外国人からもウケがいい
■最近の日本のタクシーで気になるのは匂いのきつい芳香剤を置く車両が目立ってきたことだ
海外ではタクシーは怖い乗りもの
タクシーというと、世界的には怖い乗りものと思われていることがほとんど。何が怖いのかといえば、タクシードライバーによる乗客への犯罪行為が日本とは比較にならないほど多いのである。
料金の不正請求なんかは当たり前という国も多い。料金メーターに布を被せ、はなから料金メーターを作動させる気のないドライバーが当たり前にいた。不正請求に気がついてドライバーとトラブルになると刃物沙汰や拳銃で撃たれることも珍しくないので、クレームをつけるのもほどほどにしたほうがいいとアドバイスをもらったこともある。また、目的地とは違うところへ連れていかれると、そこには仲間のドライバー多数がいて身ぐるみはがされたという話も聞いたことがある。
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筆者はロシアで白タクに乗ってしまったことがあるが、モスクワ市中心部へ向かうように頼んだのだが、どんどん市内から離れ白樺が茂る森へ向かったが、その後に目的地に無事到着した。あとで地元のひとに聞いたところでは、「殺されかけたね、なんらかの理由があって途中で殺すのをやめたんだよ、ラッキーだったね」とサラッとコメントしてくれた。
オジさん世代の筆者なら、日本のタクシーは安全そのもののように見える。しかし、その日本のタクシーでも若い女性に向かって、絶対安全な乗りものだと胸を張って説明することができないのもまた現実となっている。
世界的にはタクシーよりマシといった感覚でライドシェアが普及しているといってもいいだろう。ライドシェアだからといってドライバーによる犯罪が存在しないわけではないが、スマホを介してドライバーとマッチングし、料金もスマホ決済することで利用履歴がデジタルデータとして残るので、タクシーよりマシということが、多くの国でライドシェアが普及している背景のひとつと筆者は考えている。
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日本のタクシーも運転士による犯罪や迷惑行為がまったくないとまではいわないが、諸外国から比べればはるかに安全な乗りものとなっている。新型コロナウイルス感染拡大期に多くの運転士が離職し、感染が落ち着いてタクシー需要が戻ってくると、不足分を埋めるために異業種から新しく運転士となるひとが目立った。いまでは新型コロナウイルス感染拡大前の運転士と半々もしくは、事業者によってはほとんどが、コロナ禍後運転士となったひととなっている。
そのため、女性が苦手とする、気性の荒い職人気質など昔のイメージが残る運転士もかなり減ってきている。きれいな車両で運転士は制服を着用し、接客姿勢のよさも、個体差はあるものの、諸外国に比べればよく、日本を訪れるインバウンド(訪日外国人観光客)のウケもいいのが日本のタクシーだ。