この記事をまとめると
■BMWがサーキット専用レーシングカー「M2 Racing」の販売受付を開始
■コンパクトな後輪駆動ボディに313馬力の直列4気筒ターボエンジンを搭載
■エントリーレース向けながら本格的な装備でMハイパフォーマンスを体現
入門向けレースカーとして最適解を突き詰めた
BMWジャパンは、カスタマー・レーシングの入門向け車両として、サーキット専用モデル「M2 Racing」の購入受付を開始した。取り扱いは、BMW Mモータースポーツ・ディーラーである株式会社モトーレン東都(東京都)およびエルベオート株式会社(大阪府)で行う。
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BMW M社が開発したBMW M2は、1985年に高性能スポーツカーの指標となった初代BMW M3や、1973年に登場したBMW 2002ターボの系譜を継ぐもっともコンパクトなMモデルである。初代M2は2016年に発表され、現在は第2世代となっている。
M2は、コンパクトなボディと後輪駆動、理想的な前後重量配分によって優れたハンドリング性能を実現。マニュアルトランスミッション搭載モデルも設定され、Mモデルならではの走行性能を発揮している。
BMW M2 Racingは、そのM2をベースにBMW M社が開発したサーキット専用車両であり、サイズと価格のバランスにより、カスタマー・レーシングのエントリーモデルとして位置付けられる。
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エンジンベイには、ノーマルのM2が搭載するS58型3リッター直列6気筒ツインターボエンジンの代わりに、トヨタ・スープラのSZ系の積むB48型をベースとした2リッターの直列4気筒ターボエンジンが収まる。この変更は入門用レーシングモデルとして、ランニングコストを抑えるための選択といえるだろう。
その最高出力は313馬力となり、最大トルクは420Nmを発揮。それに組み合わされる8速ATはモータースポーツ専用ソフトウェアにより制御される。
ボディにはFIA公認の溶接ロールケージが張り巡らされ、さらにKWのモータースポーツ向けサスキットをはじめとして、調整式前後スタビライザーや専用設計のドライブシャフト、個別冷却機構付きのプリロード型機械式LSDなど、レースに必要なコンポーネントを標準装備する。
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価格は税込2100万円。走りへの本格的な志向とユーザビリティを両立した1台として、BMW Mの世界観を体現したレーシングカーといえそうだ。