えっ、そんなに違うの? 日本で主流のアスファルトと欧米に多いコンクリート「舗装の違い」 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日本の道路の大半は施工が簡便なアスファルト舗装だ

■欧米では耐久性に優れるコンクリート舗装が主流となっている

■トータルコストは大きく変わらず気候や歴史背景によって国ごとにも主流の舗装が異なる

特性が異なるふたつの舗装

 舗装路とひとことでいっても、舗装に使う材料によって違いがある。日本の道路の9割以上がアスファルト舗装だ。アスファルトは、原油から精製されるなかでもっとも重い素材(炭化水素)である。常温以下では固体で熱すると液体になる。色は黒。舗装したてのアスファルト舗装の道路は黒々と見える。ただ、時間が経つと灰色っぽくなってくる。

 アスファルトを使って舗装するには、地盤の上にまず砕石などを敷いて基礎をつくり、その上へ、砂利や砂などを混ぜたアスファルトを積層していく。

 アスファルト舗装のよいところは、作業時間が短く、道路を使用中の補修も手軽にできることにある。施工の費用はコンクリート舗装のおよそ半分といわれる。

 一方、猛暑や酷暑のような高温の気象が続いたり、大型車など重い車両が頻繁に利用したりする道路では、轍などができやすく部分的に舗装がはがれるなど、耐久性で劣る。それでも補修を簡単にできるから、国内ではアスファルト舗装が広がったといえる。

 ちなみに、その手軽さからかつてアスファルト舗装は簡易舗装と呼ばれていた。


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御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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