この記事をまとめると
■ボルボがワゴンを廃止するとの噂が出た
■実際世界規模で見るとワゴンの需要は落ち込み気味だ
■日本ではまだラインアップがあるが今後廃止になる可能性は否定できない
ボルボがワゴンをやめるだと!?
今、北欧の自動車メーカー、240などワゴンでその名声を世に知らしめたボルボが、「ワゴンを廃止する……」というニュースが駆け巡っている。
その理由として、世界的なSUVの勢いが挙げられる。実際、世界全体のボルボでもっとも売れているのはXC60とされ、実際に日本における現在のボルボラインアップもEX30、XC40、EX40、XC60、XC90のSUVが最多(そのほかにエステート=ステーションワゴンのV60、V60クロスカントリー。セダンのS60なんてのもある)。売れているのはSUVばかりということだ。
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繰り返すけれど、ボルボは70年代から90年代初めまで生産、販売していた240シリーズに代表される、レースでも活躍した「空飛ぶレンガ」といわれたステーションワゴンでその存在を高めた自動車メーカーであり、その後も850、V60などのステーションワゴンのヒット作を続々と登場させてきたのである。日本でも、現在、唯一のエステート=ステーションワゴンとなっているV60は着実に売れ続けているのだ。
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欧州や日本では、ボルボだけでなく、メルセデスベンツ、BMW、アウディといったドイツ勢のステーションワゴンも大人気ではないか。これまで4台のステーションワゴンに乗っている筆者もV60の大ファンであり、愛犬家の友人にとくにお薦めしている1台でもあるのだ(愛犬用純正アクセサリー、後席用ドッグベッドも充実している)。
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とはいえ、「ボルボがワゴンを廃止する」……これは大ニュース。さっそくその真偽をボルボ・カー・ジャパンに聞いてみたところ、V90に関しては在庫のみの販売だという。しかし、現在、マイルドハイブリッドとPHEVを用意するV60に関していえば、すでに発表されている2026年モデルは確実に存在している。
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では、どうしてワゴン廃止のニュースが飛び出したのか。
その理由についてボルボ・カー・ジャパンに聞いてみると、「たしかに北米では、ステーションワゴンが絶滅していて、世界的にSUVの需要が高まっているのは事実。じつは、ボルボが2030年に販売するクルマのすべてをEV化するという(現在は撤回)話と、エステート=ステーションワゴンの廃止の話はリンクしていて、床下にバッテリーを敷き詰めるBEVゆえ、背の低いステーションワゴンはBEV化するのに不向きという考え方に基づき、ステーションワゴンの廃止という話が出てきた」……らしいのである。
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