この記事をまとめると
■筆者は「フォークリフト運転特別教育」を修了して1トン未満のフォークに乗る資格を得た
■ベテランの指導のもと最大荷重500kgの「リーチフォーク」を操縦体験することになった
■複雑な操作をスムースにこなすプロオペレーターの技術がどれほどすごいか実感できた
資格を修了したので1トン未満のフォークを運転させてもらう
かねてから興味のあった「リーチフォークリフト」。通常のカウンター式フォークリフトと違い、立って運転するタイプで、高い機動性から狭い倉庫内などで活躍している。これまで、フォークリフトは無免許だった筆者は、無免許でも操作できるハンドフォークを体験し、ウォーキーフォークリフト、カウンターフォークリフトの操作方法を口頭で教えてもらう日々だった。つまり、ハンドリフト以外は触っていなかったのだ。
しかし、ついに実際に運転ができるようになった。なぜなら、フォークリフト運転特別教育を無事に修了して、1トン未満のフォークリフトに乗る資格を得たからだ。今回は最大荷重500kgのリーチフォークに乗ろうと思うが、筆者は運転経験はゼロで、操作方法も資料で学習しただけ。そんな危なっかしいやつは、いきなりフォークは運転させてもらえず、まずはリーチフォークを使って操作方法を教わることになった。
立って運転するタイプの「リーチフォークリフト」画像はこちら
最初にぶち当たったのは、走らせ方でもツメの使い方でもなくブレーキだった。
「デッドマンブレーキ」こんな単語を聞いたことあるだろうか? 直訳で「死人ブレーキ」、怖すぎるだろ! じつはリーチフォークの特徴のひとつであるこのデッドマンブレーキ。運転手足もとのスイッチを踏んでいないとリーチフォークが動かない。この仕組みにより、運転手がリーチフォークから転落した場合などは、直ちに走行が停止するのだ。
しかし、ブレーキというのは踏んだら止まるというのが当たり前だが、このデッドマンブレーキはその逆。「何かあったら足を離す!」そう心のなかで繰り返し唱えたものの、いざとなったら足を離せませんでした。この話は後述する。
「リーチフォークリフト」に付いている「デッドマンブレーキ」画像はこちら
さて、次の難関は目の前にそびえ立つ4本と1本のレバー。それぞれの役目を理解するまで約30分。本当に難しい。左から順に説明していこう。
まず左端の一番目は、ツメを上下するレバーで、手前に引けば上昇、押せば下降だ。左から二番目は、ツメのチルト用で、ツメを地面に対して前後に傾けることができる。
そして、左から三番目は、ツメの位置を左右に動かすレバーなのだが、この機能がないリーチフォークの場合は、レバーは全部で4本になるのだ。レバーが1本増えるだけで、未経験の筆者にとっては難易度が格段に上がってしまう。そして左から四番目が、ツメを前後に動かすレバーで、リーチ機能を操作できる。
「リーチフォークリフト」の操作系レバー画像はこちら
ここまでがツメの操作系レバーで、これに加えて一番右に前進と後進を制御するレバーがある。このレバーは押すと前進、引けば後進となりレバーを倒した分だけ速度が上がる。つまりこれがアクセルということ。