「モダンリビング」「おもてなし」を掲げた「日産ティアナ」って懐かし〜と思ったら復活だと!? 新生ティアナってどんなクルマ? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■中国で2リッターターボエンジン搭載の大型セダンとして「ティアナ」の名が復活

■初代モデルは2003年に登場し上級FFセダンとして世界40カ国以上で販売された

■「モダンリビング」や「おもてなし」を軸に進化し快適性と上質感を追求していた

「モダンリビング」を掲げた大型FFセダン

 2003年に登場した日産の世界戦略大型高級セダンがティアナだ。その3代目は2020年に日本国内での販売を終了しているが、なんと2025年10月に新型モデルが登場。全長5m級のセダンとして、中国市場に投入されるというのである。もはや懐かしさもあるティアナだが、ここでその歴史を振り返ってみたい。

 初代が登場したのは2003年。当時、好調だった日産の上級FFセダンであり、セフィーロとローレルの後継車的存在で、世界40カ国以上で販売された。ボディサイズは全長×全幅×全高=4770×1765×1475mm。基本部分は当時の日産ミニバン、プレサージュなどに使われていたFF-Lプラットフォームである。そのコンセプトは「モダンリビング」で、キャッチコピーも「クルマにモダンリビングの考え方」というものだった。

 パワーユニットは当時の日産のイケイケぶりを象徴する、2.3リッターと3.5リッターのV6エンジンを搭載(4WDモデルは直4)。2.3リッターはレギュラーガソリン仕様だが、3.5リッターのほうはZ33型フェアレディZと同じVQ35DE型である。つまり、Zの心臓を移植した上級セダンということになる。ミッションは4速ATとCVTだった。

 肝心のインテリアはベージュ系が基本で、ウッド調パネルをふんだんに使い、FFゆえに前後席ともに余裕ある空間を稼ぎ出している。左右ほぼ対称のインパネもモダンリビング感にひと役買っていた。そしてティアナのモダンリビングを決定づけるのが、助手席のオットマンの装備である。クーペライクな3BOXスタイルだが、トランクの広さも世界戦略車らしいものであった。

 2.3リッターV6モデルの走りは、なるほど、直4エンジン車とは違う伸びやかな加速感や高回転までスムースなエンジンフィール、静粛性の高さが特徴。乗り心地も悪くなかった。一方、3.5リッターV6モデルはトルクフルな加速感がもち味だった。カーブでの接地感はいまひとつだったものの、基本的な安定感は高かった記憶がある。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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